JFEエンジニアリング、呉市廃棄物処理施設整備の受注
2025年9月16日、JFEエンジニアリング株式会社が広島県呉市から一般廃棄物処理施設の整備運営事業を受注したとの発表がありました。これは、老朽化した既存の廃棄物処理施設に代わるもので、新たに焼却施設と粗大ごみ処理施設を設けるプロジェクトです。
プロジェクトの概要
今回のプロジェクトでは、呉市の次期ごみ処理施設として、焼却炉を2基(ストーカ方式、115トン/日)、さらには粗大ごみ処理施設(36トン/5時間)を整備します。JFEエンジニアリングは、このプロジェクトの設計・施工に加え、施設運営を20年間にわたって行うDBO方式(Design-Build-Operate)で受託しました。
先進的な焼却施設
新設される焼却施設は、超高温高圧のボイラーが採用されており、これは国内の一般廃棄物処理施設の中でも最高レベルの高効率発電を実現します。焼却炉には、JFE独自の「高温空気燃焼技術」を基にした「対向流燃焼方式」が採用されており、また完全自動運転システム「BRA-ING®」も導入される予定です。これにより、燃焼の安定化や発電出力の向上が図られます。
最新の火災対策技術
さらに、今の時代に特に重要なリチウムイオン電池による火災問題に対応するため、AI煙検知システム「Smoke AI」が導入されることになっています。このような最新の火災対策技術により、安全な廃棄物処理が実現される見込みです。
環境への配慮
JFEエンジニアリングは、今後も廃棄物発電プラントのリーディングカンパニーとして、SDGs(持続可能な開発目標)に向けた取り組みや社会課題解決に貢献するため、顧客のニーズに合った最適な技術を提供していくとしています。このプロジェクトは呉市が直面する環境問題に対する一つの解決策となることでしょう。
事業の詳細
- - 発注者: 呉市
- - 受注者: JFEエンジニアリング株式会社
- - 工事場所: 広島県呉市広多賀谷3丁目8番6号
- - 事業名: 呉市次期ごみ処理施設整備運営事業
- - 受注金額: 532億2240万円(税込み)
- - 設計・建設期間: 2025年9月~2030年3月
- - 運営期間: 2030年4月~2050年3月
施設完成予想図
施設の設計は進められており、今後の協議によって変更がある可能性があります。最新の管理技術とともに、地域社会のニーズに応える施設の実現が期待されます。