青谷小学校と中学校でのウニを使った給食プログラム
2024年12月6日、鳥取市立青谷小学校と青谷中学校で、漁業者が蓄養したウニを使用した特別な給食が提供されました。この取り組みは、鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」によって行われ、子どもたちが地域の海の問題を学ぶ素晴らしい機会となりました。
背景と目的
鳥取県沿岸では、ムラサキウニの大量発生が海藻を食い荒らし、藻場の減少を引き起こしています。藻場は魚たちの住処であり、二酸化炭素の吸収源でもあるため、非常に重要な存在です。この問題を背景に、プロジェクトは小学生や中学生にウニや海の環境を学ばせ、未来へ豊かな海を引き継ぐことを目指しています。
各校で実施されるこのプログラムでは、学生たちはウニを料理に使った「藻場の恵みご飯」と「アカモク汁」を食べながら、その背景や重要性について学びます。食事を通じて得られる知識は、子どもたちにとって、食育だけでなく、環境教育にもつながるのです。
給食の内容
青谷小学校では、ウニの入った炊き込みご飯と味噌汁が提供され、生徒たちは初めてウニを食べる体験をしました。「おいしかった」「思った以上に美味しい」といった感想が多く聞かれました。また、ウニが苦手だった子もご飯に混ざっていると食べられたとの声もありました。
青谷中学校では、黙食が徹底されており、静まり返った教室の中で、生徒たちは古田事務局長の話に耳を傾け、海の問題について真剣に考える様子が見受けられました。約20分間の説明の中で、漁業者の取り組みや、藻場の役割についての詳しい解説が行われました。
海について考えるきっかけ
この取り組みを通じて、子どもたちはご当地の海が抱える問題を知り、自分たちで行動する大切さを学びました。参加した児童や生徒からは「自分たちが行動しないと藻場が減っていく」「ボランティア活動に参加したい」といった声もあり、未来につながる学びが得られたことは大きな収穫と言えるでしょう。
さらなる取り組み
今後も、鳥取ブルーカーボンプロジェクトでは他の学校でも同様のプログラムを継続する予定です。泊小学校では2024年1月から3月にかけて、同様にウニを使った給食が予定されています。このような取り組みが、地域の子どもたちの意識を高め、環境についての理解を深めることに繋がっていくことが期待されています。
団体概要
鳥取ブルーカーボンプロジェクトは、公益財団法人鳥取県栽培漁業協会を中心に活動しており、官民一体となって藻場を再生するための取り組みを進めています。公式サイトでは、より詳しい情報や参加方法について確認できます。
公式サイト:
鳥取ブルーカーボンプロジェクト
海の恵みを再認識し、未来へと受け継ぐためのこの活動が、今後も多くの方に広がっていくことを願っています。