医療現場で培うホスピタリティ
新潟市に位置する新潟ビジネス専門学校(NBC)は、医療事務総合学科の学生を対象に、医療現場に不可欠な「ホスピタリティ」を重要視したコミュニケーション研修を実施しました。この研修は、医療機関での実習が開始される前に、学生たちに必要な知識と技術を身に付けさせることを目的としています。
研修の目的とテーマ
今回の研修は、具体的には10月から始まる医療機関での早期研修プログラムを見据え、医療現場での患者様対応力を育むことを重視しています。テーマは「患者様の満足度を高める“ホスピタリティ”とは」であり、基礎知識から実践的スキルまで幅広く学びました。
講師には、元航空会社の客室乗務員であり、接遇の専門家として名を馳せる平井美知子氏を招き、ホスピタリティとは何か、そしてそれを医療現場でどのように実践するかについて学びました。
研修内容と実際の体験
研修の初台は、ホスピタリティや顧客満足についての基礎知識を学ぶセッションから始まりました。続いて、実際の医療現場で直面する場面を想定したプログラムが展開され、「聴く力」「伝える力」「言葉遣い」「電話応対」「クレーム対応」など多岐にわたる内容が含まれました。
後半では、学生同士によるロールプレイが行われ、受付や電話対応、クレーム応対のシミュレーションを通じて実践的な体験を積みました。この実習を通じて、相手の立場を理解することや、言葉遣いや笑顔の重要性を再確認しました。
参加学生の感想
研修参加後、学生たちからは多くの前向きな声が寄せられました。ある学生は「クレーム対応についても気が付けたので、これからの勤務に活かしていきたい」と述べ、別の学生は「医療事務として、患者様に安心を与える接遇を心掛けたい」と言います。さらに「自分の仕事をこなすだけでなく、患者様一人ひとりに目を配るよう努力したい」との強い意志が示されました。
社会人へのステップ
医療事務総合学科では、学生に専門知識と共に現場対応力を磨かせることが重視されています。今回の研修に参加した学生の中には、すでに9割以上が医療機関から内定を得ており、早期研修プログラムを通じて実際の現場で能力を養う機会が与えられています。
この研修を受けることで、学生たちは「心のこもった対応が患者様の安心につながる」というホスピタリティの本質を理解し、医療の現場で働くにあたっての基盤を形成しました。
今後の展望
新潟ビジネス専門学校は、医療機関や企業との連携を強化し、学生が即戦力として活躍できる環境を整えていく方針です。医療事務に必要な専門知識だけでなく、患者様の満足度を高めるためのコミュニケーション能力や人間力も育成し、地域医療に貢献できる人材を育てていきます。
研修講師のプロフィール
平井美知子氏(株式会社リスキル 講師)は、航空会社で接遇のスキルを磨き、その後専門学校や企業で教育活動を実施しています。コミュニケーション研修やクレーム応対研修など、受講者のニーズに応じた多様なプログラムを提供しており、研修だけでなくキャリア相談も行っている人物です。
新潟ビジネス専門学校は、これからも医療機関と密接に連携しながら、質の高い教育を推進していくことで地域の医療を支えていくことを目指します。