男女で異なるアフターピルの意識と考え方
最近、一般社団法人賢寿医療が運営するON-CLINICによる「アフターピルに関する意識調査」が実施されました。この調査は、全国の男女200人(男性100人、女性100人)を対象に行われ、アフターピルに関する認識や使用イメージについて明らかにしました。その結果、男女間で大きな考え方の違いが見えてきました。
調査結果の概要
この調査は、2025年10月27日から29日にかけてインターネットで実施され、男女の総計200名からの有効回答を得ました。調査において注目されたのは、男性がアフターピルを避妊の延長として捉える傾向が強い一方、女性は最後の手段として認識しているという点です。
特に男性の48%が「アフターピルを使っておけば妊娠しないと思う」と回答しています。これは、アフターピルに対する誤解や知識不足が影響していることを示唆しています。ほかにも、42%が「避妊に失敗した場合、自分から使用を提案する」と答えており、一見さまざまな関心を持っているように見えますが、その実態は正しい理解が伴っていないことが問題です。
アフターピルに対する理解のギャップ
また、アフターピルに対するイメージに関して、男性の約49%は「避妊の一種として使えるもの」と考えています。しかし、アフターピルは一時的な避妊手段とは異なり、緊急避妊薬であるという重要な事実を理解していないことが見受けられます。このような誤解が、アフターピルを日常的な避妊手段のひとつとして捉えさせている現状があります。
一方、女性の回答では、65%が「最終手段としてやむを得ないときに使う」と答えています。実際、35%のみが「避妊手段として考えたことがある」と答え、日常的な避妊方法ではなく、もしもの時のための手段として認識されていることが顕著です。女性たちの自由回答には、「副作用が怖い」「体への負担が多そう」といった慎重な意見が多数寄せられています。また、「医師の診察が必要で、気軽に使える薬ではない」との意見もあり、利用しづらいという声もよく聞かれます。
それとは対照的に、「避妊に失敗した時の保険として考える」という前向きな意見も見られますが、全体からすれば少数派です。そのため、アフターピルにはやはり慎重な見方が支配していることが分かりました。このように、アフターピルに対する男女の考え方の違いは、今後の教育や啓蒙活動の方向性を示唆していると言えるでしょう。
ON-CLINICについて
ON-CLINICは、対面とオンライン診療を組み合わせたハイブリッド型クリニックです。内科や婦人科をはじめ、小児科や整形外科など幅広い診療を行っています。患者様をどこでも診ることができ、保険診療と自由診療の両方に力を入れています。