新たな本との出会い、そこにある思い出
福岡県糸島市に位置する「思い出書店」と九大伊都 蔦屋書店が共催する特別イベントが、2023年3月14日から4月25日まで開催されます。このイベントの背景には、地域の人々と本を通じてつながりを深めたいという強い思いがあります。
思い出書店は、「思い出の本を通じて、本と人、人と地域をつなぐ」という理念のもと活動しており、地元の商店街や文化イベントとも密接に連携しています。自らの思い出が綴られた本を持ち寄り、それを新たな出会いのきっかけにすることで、地域の絆を育む試みが続いています。
九州大学 蔦屋書店の役割
一方、九大伊都 蔦屋書店も「書店を地域のハブにしたい」というビジョンを持ち、地域の作家やアーティストとのコラボレーションを通じて独自の文化を育んでいます。これまでにも、多くのイベントを通じて地域の人々と交流を深め、ことにハンドメイド作家の作品紹介などを行ってきました。
このように、「思い出書店」と九大伊都 蔦屋書店の理念が重なり合い、共にイベントを企画する運びとなりました。
企画の詳細
特設ブースは九大伊都 蔦屋書店内のスターバックス前に設置され、期間中に寄付された本が展示されます。訪れた人々は、寄付された「思い出の本」をそのまま購入することができ、各本には持ち主の思い出が載せられた帯が付いています。これにより、過去の思い出を感じながら、まったく新しい本との出会いを楽しむことができます。
さらに、すべての本には思い出書店オリジナルのしおりが挟まれ、訪れる人々に糸島の文化や思い出書店の理念が伝わるよう工夫されています。購入した本を手に取ることで、思い出書店の存在やその活動をより知っていただけることが期待されています。
地域への影響
思い出書店のスタッフである葉山さんと北原さんは、地域の旧唐津街道の雰囲気を持つ前原商店街で、訪れる人々に新しい発見とつながりを提供する場としての役割を果たしています。「本」を通じた出会いだけでなく、本の背後にある人々の思いに触れていただくことで、深いコミュニケーションが生まれることを願っています。
また、九大伊都 蔦屋書店のBOOK担当である大家さんは、「未来に紡ぐ書店」というコンセプトのもと、人々の新たな出会いや自己表現の場を提供していると話します。思い出書店との共同展示が、地域の活性化に寄与し、訪れる方々に新しい経験をもたらすことを願ってやみません。
思い出書店とは
「思い出書店」は、交換スポットとして様々な店舗に設置され、地域の人々がそれぞれの思い出が綴られた本を持ち寄り、交換できる新しい形のサービスです。ネットでの本購入が普及している現代、皆が本と触れる機会を減少させないために設立されました。
最終的には、本を通じたコミュニケーションを活性化し、地域の人々それぞれが大切に思う場所と人々とのつながりを創出していきたいと願っています。
このような思いを持った「思い出書店」の活動と、九大伊都 蔦屋書店のイベントが、糸島の地域コミュニティにどのような影響を与えるのか、今後が楽しみです。