福岡県宗像市の新たな公共ライドシェアの実証事業が始動

福岡県宗像市で新しい公共ライドシェアがスタート

自動車の利用が増加し、地元交通機関の運営が困難になる中、福岡県宗像市では新たな取り組みとして「宗像版公共ライドシェア」の実証事業が始まります。このプロジェクトは、アルパインマーケティングとゼンリンが連携し進めるもので、地域の公共交通を維持し、観光の振興を図るものです。

宗像版公共ライドシェアの目的

「宗像版公共ライドシェア」とは、国土交通省の支援を受けた実証事業で、地域住民や観光客が快適に移動できる環境を整えることを目的としています。厳しい運転手不足や路線維持に苦しむ現状を打開するため、宗像市ではタクシー会社と連携し、自動車を利用した新しい公共ライドシェアサービス「むなりんく」を展開します。このサービスでは、利用者がタクシー会社の運転手に乗車を依頼できるだけでなく、地域内の特定エリアにおける移動も可能になります。

「むなりんく」の仕組み

「むなりんく」は乗合型公共ライドシェアシステムで、人々が自宅から目的地までの移動を一つのサービスで実現します。電話で予約を受け付けている時間に限らず、今後は専用アプリも導入予定で、利用者の利便性を一層向上させることが期待されています。タクシー会社の運転手や厳しい講習を受講したドライバーが車両を運転し、地域交通の課題を同時に解決しようとしています。

アルパインマーケティングとゼンリンの役割

アルパインマーケティングは、市民やタクシー会社のニーズを深く理解することでソリューションを企画し、事業を円滑に運営する役割を果たしています。一方、ゼンリンはこれまでの多くの自治体での経験をもとに、地図データの提供や運行分析システムの構築を行い、全体の戦略を策定しています。これにより、事業全体がスムーズに進むことを確実なものとしています。

公共ライドシェア向けシステムの開発

この実証事業において、両社は公共ライドシェア専用のアプリやシステムの開発も進行中です。効率的な運行を支えるため、配車予約や指示を紙の上ではなくデジタルでスムーズに行えます。また、移動データの可視化を行い、利用者のニーズを正確に把握し、地域交通の維持や改善に向けた施策を考えるための支援を行います。

今後の展望

「むなりんく」を通じて、地域の交通ニーズに応えるだけでなく、より多くの自治体にも同様のサービスを展開することを見込んでいます。この実証事業を足がかりにして、地域住民の利便性を更に向上させ、全国での公共ライドシェアシステムの導入を進める計画があります。

福岡県宗像市でのこの新しい乗合型交通サービスは、地域住民の生活を豊かにし、観光促進にも寄与することが期待されており、今後の展開が非常に楽しみです。