就活生の夏の服装事情:スーツ以外を望む声
新卒就職活動において、服装の自由度が求められる中、学生たちの声が反映されつつあります。株式会社i-plugが運営する新卒オファー型就活サービス「OfferBox」は、2026年に卒業予定の学生を対象に夏期の就活における服装に関する調査を実施しました。
調査の概要
調査は、2025年5月12日から15日にかけて行われ、563件の回答が得られました。調査対象は専らOfferBoxに登録している26卒予定の学生です。さらに、企業に対しても同時期に調査が実施され、365件の有効回答が得られました。
学生が求める服装
調査の結果、64.8%の学生が「夏期の就活においてリクルートスーツ以外の服が良い」と回答しました。前年の調査結果と比較すると3.1ポイント減少しましたが、依然として多数派であり、学生たちの意見が明確に示されています。
学生たちがリクルートスーツ以外の服を希望する理由としては、54.2%が「季節に適した格好をしたいから」と答え、次いで34.5%が「スーツより楽だから」としています。このデータは、学生が快適さや利便性を重視していることを示しています。
希望する服装の具体例としては、「オフィスカジュアル」が最多の41.4%を占め、次いで「ジャケット着用不要、かつクールビズ」が28.8%と続きました。これにより、学生たちはより自由でカジュアルなスタイルを求めていることが明らかになりました。
企業の姿勢
一方で、企業側の反応はどうでしょうか。調査によると、61.6%の企業が学生にスーツを指定していることが分かりました。これは前年よりも9.7ポイントの増加であり、学生の希望と企業の要望が大きく乖離している状況が伺えます。
さらに、企業の81%が「夏期のみ服装に変更はない」と回答しており、その姿勢に変わりがないことを示しています。このデータは、企業が伝統的な服装規定に重きを置いていることを反映しています。
今後の展望
日本気象協会の予測によれば、今後数年は気温が平年より高くなると見込まれており、猛暑の影響を受ける中で、学生が季節に適した服装を求める動きは今後も増加すると考えられます。企業側にも、学生の意見を反映した柔軟な対応が求められる時期が来るでしょう。
このような背景を踏まえ、今後の若者たちの就活スタイルがどのように変わっていくのか、一層注目が集まります。リクルートスーツに代わる新たなスタイルが定着する可能性は秘められているのかもしれません。