南海電鉄が新たな物流ブランド「NANKAIーLOGI」を発表
南海電気鉄道株式会社は、物流施設ブランド「NANKAIーLOGI(ナンカイロジ)」を制定し、物流の効率化を実現するための先進的な施設開発を目指しています。このブランド設立により、企業としての存在感をより一層高め、社会の発展に寄与することを目的としています。
ブランド設立の背景
南海電鉄は不動産事業の進展を経営の重要な方針とし、今年4月には泉北高速鉄道株式会社を吸収合併しました。この合併により、東大阪・北大阪流通センターの物流事業を引き継ぎ、より効率的な物流システムを構築しています。
新たに制定された「NANKAIーLOGI」は、企業がこれまで培ってきた豊富なノウハウを元に、先進的で高機能な物流施設の開発を行い、経済活動の要ともなる物流インフラを支えます。また、関西エリアを中心にその事業を拡大・拡充することで、さまざまな地域に高品質な物流サービスを提供しようとしています。
ブランドロゴの意味
「NANKAIーLOGI」のロゴマークは、右上がりに配置された「G」と「I」が、未来へ向かって進む力強さを象徴しています。また、「O」と「G」それぞれが重なり合うことで、物流が途切れることなく流れるイメージを表現。円滑な物流を支え続けるという思いも込められています。
物流効率化の推進
南海電鉄の北大阪・東大阪のトラックターミナルは、複数の特別積合せ貨物運送事業者が同じ敷地に入居し、共同配送などの引き合わせが容易になっています。また、最近の施設開発では上層階に倉庫を併設することで、配送がさらにスムーズに行えるよう工夫されています。これが、物流の効率化に大きく寄与しています。
広域物流ネットワークの構築
今後、東大阪・北大阪エリアを基盤に、関西地域全体へと事業を拡大する計画を進めていきます。それにともない、高機能な物流施設の新設や取得が計画されています。このような取り組みを通じて、広域物流ネットワークを構築し、物流業界全体の発展を支える役割を担います。
最新設備の導入と快適な労働環境
「NANKAIーLOGI」では、床荷重や天井高、柱スパンといった基本的な仕様に加え、電気自動車用の充電設備や免震構造を採用した先進的な施設を提供します。また、作業者が快適に働ける環境を整えるため、食堂やコンビニ、仮眠室、浴場などのアメニティスペースも完備しています。
物流課題解決への積極的な取り組み
南海電鉄は、2025年には東京流通センターとの業務提携契約を結び、次世代モビリティを活用した東京と大阪間の幹線輸送経路の構築を目指します。このような取り組みは、物流の効率化を図る上で重要な施策となります。
地域社会への貢献とSDGsへの取組
地域社会貢献も重視しており、東大阪市や周辺企業と協力し、地域の将来ビジョンを考える勉強会や自動運転バスの実装を進める取り組みに参加しています。また、環境への配慮として、再生可能エネルギーの活用や省エネ設備の導入など、持続可能な施設運営を推進しています。
主な物流施設
「NANKAIーLOGI」として現在運用中の主要な施設は以下の通りです:
- - 北大阪トラックターミナル7号棟(183,000㎡):2026年3月竣工予定
- - 大阪府食品流通センターE棟(49,975㎡):2023年供用開始
- - その他、北大阪や東大阪に相次いで高機能な物流施設を展開中です。
このように、「NANKAIーLOGI」は、先進的な物流施設の開発を通じて、物流業界の効率化や地域社会の発展、さらには持続可能な未来の実現に寄与していくことを目指しています。