『オヤカク』導入に対する親の印象
企業が内定者だけでなく、その親にも入社承諾を確認する『オヤカク』が、仕事と家庭の両立をサポートする取り組みとして注目されています。本記事では、しゅふJOB総研が行った『オヤカク』に関するアンケート調査の結果を基に、親の印象や意見を探ります。
調査概要
2023年に行われたこの調査では、713名の主婦・主夫層が対象とされ、内定者の親として企業の採用方法にどのような印象を持つかが調べられました。調査結果からは、オヤカクに対する理解度と共に、親が抱く良い印象と悪い印象が浮き彫りになりました。
オヤカクを知っている割合
興味深いことに、オヤカクという言葉を知っていると答えた人は、わずか8.1%に過ぎません。大多数は「言葉も意味も知らなかった」と回答しており、オヤカクの浸透度は相対的に低いと言えます。
親の印象
調査では、オヤカクを行う企業に対する親の印象が以下のように分かれました。
- - 良い印象を持つ:16.0%
- - 悪い印象を持つ:31.5%
- - 良い悪いとも言えない:52.5%
この結果から、オヤカクに対しては賛否が分かれ、特に悪い印象を持つ親が多いことが明らかになりました。記載された理由の中には、本人の自立を重視する意見や、親が介入することへの違和感がありました。
フリーコメントから見える親の本音
良い印象の理由
- - 親が企業を知ることは重要だとの意見や、信頼関係が築ける点が挙がりました。
- - また、就職先がブラック企業かどうかを把握するために、有益であるとの声も多く寄せられました。
悪い印象の理由
一方で、悪い印象を持つ人々からは、「働くのは本人」という意見が多く、社会人として独立した成人を企業が扱うべきであるという主張が見受けられました。
結論
この調査から、オヤカクに対する親の印象は様々であり、特に良い印象と悪い印象の間に立つ意見が目立っていることが分かります。企業がオヤカクを実施するのは、親に信頼感を与えたいという意図もある一方で、親の介入が不安に感じられるという矛盾した側面も抱えています。親が新卒学生の採用に関与するこの新しい形態が、今後どのように進化していくのか注視する必要があります。
このように、オヤカクという手法は、単なる企業の施策ではなく、親子関係や新卒者の自立支援など多くの要因が絡む複雑な問題であることを浮き彫りにしています。今後も、このテーマは社会において重要な議論が続くことでしょう。