QRコードが変える学生の生活とセキュリティ意識の重要性

最近の調査によると、日本の学生の約56%が月に1回以上QRコードを使用していることが明らかになりました。この調査は、個人向けセキュリティサービスを提供するNordVPNによって実施され、QRコードの利用状況と、それに伴うセキュリティリスクについての理解を深めることを目的としています。

調査概要

NordVPNは、日本、ドイツ、イタリア、ブラジルの4ヶ国で4,000人以上を対象とした調査を行いました。調査期間は2024年11月18日から28日までで、18歳から74歳までの成人が対象でした。この調査により、QRコードの活用が拡大していることが浮き彫りになっています。

経済産業省のデータによれば、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%に達し、2013年からは約2.6倍の増加を見せています。特にQRコード決済の利用は急速に拡大しており、2019年の約1%から2023年には10.9%へと跳ね上がりました。こうした背景を受けてNordVPNはQRコードに関する調査を実施したのです。

QRコードの利用頻度

調査結果では、日本人の約48%が「少なくとも月に1回はQRコードを使う」と回答し、Z世代（18～27歳）の利用率は56%に上昇しました。一方で、ベビーブーマー世代（60～78歳）は約38%となっており、若者のQRコード使用率の高さが際立っています。QRコードを通じて、学生は授業資料にアクセスしたり、食事代を友人同士で分担するなど、日常生活での利用が増えていることが伺えます。

所得別のQRコード利用状況

収入に基づく調査でも、結果が興味深いものでした。高所得者の約56%が「月に1回以上QRコードを利用する」と答えたのに対し、低所得者は37%に留まっており、約1.5倍の差が見られました。

今後、日本人の約半数がQRコードを日常的に活用するようになると予測されますが、その一方で「クイッシング」と呼ばれる新たなフィッシング詐欺にも注意が必要です。これは、QRコードとフィッシング（Phishing）を結びつけた単語で、犯罪者がQRコードを利用して被害者を不正サイトに誘導する手法です。

QRコード利用のリスクと対策

デジタル環境が進化する中で、QRコードは私たちの生活の便利なツールとなっています。カフェでのWi-Fi接続や、レストランでの注文など、さまざまなシーンで活用されています。しかし、QRコードへの盲目的な信頼は、ユーザーをサイバー詐欺へと導く危険を孕んでいます。

NordVPNの最高技術責任者マリユス・ブリエディスは、クイッシング詐欺への対策として、以下の5つのポイントを挙げています：
1. QRコードをスキャンする前に出所を確認する。
2. QRコードを生成したリンクが正当なものであるかをチェックする。
3. 不審なQRコードはスキャンしない。
4. 信頼できるセキュリティソフトを使用する。
5. 定期的にセキュリティ対策を見直す。

NordVPNについて

NordVPNは、世界中で数百万のユーザーを守るためのセキュリティソリューションを提供しています。その特徴には、7,000台以上のサーバー、脅威対策、マルウェアのスキャン機能などが含まれます。また、グローバルeSIMサービス「Saily」を展開し、海外旅行者に便利な通信手段を提供しています。

QRコードがもたらす利便性と、同時に考慮すべきセキュリティリスク。この課題に対処するために、私たちは今一度QRコードの利用方法を見直し、安心してデジタルライフを送るための対策を講じていく必要があります。