NAGOMI VISITがボーダレスハウスにホームビジット事業を譲渡
特定非営利活動法人NAGOMI VISITは、2025年9月1日付でホームビジット事業をボーダレスハウス株式会社に譲渡すると発表しました。この決定は、訪日外国人観光客に日本の家庭を訪れ、短時間の滞在を通して文化交流を促進するプログラムを今後さらに広げるためのものです。特に、COVID-19の影響により、国際交流が厳しい状況にある中、今後も多くの人々にこの貴重な体験を提供していく姿勢を強調しています。
ホームビジット事業とは
ホームビジットは、訪日外国人が日本の家庭に訪れ、日本の食文化や家庭の生活スタイルを体験することができる画期的なプログラムです。NAGOMI VISITが2011年から実施してきたこの取り組みは、のべ80カ国の旅行者と相互理解を深めてきました。特に「同じ釜の飯を食う」という考え方は、短時間での共感的理解を促進し、新たな友好関係を築く機会を提供しています。
このプログラムは、少なくとも5000回の交流を実現しており、異文化に触れる機会の少ない日本の家庭ともマッチングしてきました。また、2018年には国際交流基金の地球市民賞も受賞し、その意義が広く認められています。
事業譲渡の理由
NAGOMI VISITの代表理事、楠めぐみ氏は、「分断が拡大している社会において、無理解から生じる差別や無関心を減らすために努力してきた。この事業譲渡は、ホームビジットが全国で普及し、多くの人々に体験してもらうための一歩だ」と説明しました。コロナ禍においては、出入国が制限され、運営体制を再考する必要がありました。そのため、より強力なパートナーと共に進むことが不可欠となりました。
ボーダレスハウスは、これまでに国際交流に特化したシェアハウスの運営を行っており、特に多文化共生社会の実現を目指しています。2025年からはNAGOMI VISITのホームビジット事業を引き継ぎ、さらに多くの国際交流の機会を提供することが期待されています。
代表理事の思い
楠氏は、文化や言語が異なる者同士が出会い、価値ある関係を築くことの重要性を強調しています。訪日需要が増加する中で、外国人に対する偏見が広がることを懸念しており、草の根の相互理解や温かな交流が、未来の社会においてますます重要になると信じています。そのため、ボーダレスハウスとの連携を通じて、ホームビジットの延長線上に新しい形の国際交流が生まれることを期待しています。
団体の概要
- - 団体名: NAGOMI VISIT
- - 所在地: 東京都港区
- - 設立: 2013年
- - 事業内容: ホームビジット運営、異文化情報発信
一方、ボーダレスハウスは、東京をはじめとする5拠点で国際交流の体験を提供しており、今後の展開が楽しみです。
今後もこの取り組みがさらに発展し、多くの人々にとって有意義な交流の場となることを期待しています。