テイラーデバイス社製ダンパーの導入が進む背景と施工事例
大阪市に本社を置く株式会社コンステックは、2025年7月22日にプレスリリースを発表しました。その内容は、テイラーデバイス社製のフルード粘性ダンパーの国内における採用本数が2000本を突破したというものです。これは、耐震補強や制振ソリューションとしての需要の高まりを示すもので、特に大学の研究棟ビルの改修工事における施工事例が注目されています。
建築業界におけるダンパーの重要性
フルード粘性ダンパーは、地震や風の影響を受けやすい建物や橋梁において、振動を効果的に吸収するための装置です。近年、自然災害の影響が増加し、建物の安全性を高めるための技術が求められています。コンステックでは、既存建物の耐震補強、新築の制振ソリューション、基礎免震システム、大型橋梁の振動吸収といった多様なニーズに対応しています。
施工事例の詳細
以下にテイラーデバイス社製フルード粘性ダンパーを使用した施工事例について簡潔にまとめます。設計事務所やゼネコンからの引き合いが多く、具体的な用途に応じた提案を行っています。
施工事例 1: 大学研究棟ビルの改修
このプロジェクトでは、既存の大学研究棟ビルを対象にフルード粘性ダンパーを設置しました。ダンパーを用いることで、耐震性を高めつつ、快適な利用環境を実現しています。
施工事例 2: 新築建物での使用
新たに建設されるビルでも、耐震補強のためにフルード粘性ダンパーが使用されています。このようなプロジェクトは、近年の建築業界においてますます増加しています。
製造から施工までの過程
フルード粘性ダンパーの導入には、製造から施工までの慎重なプロセスが伴います。以下のステップが含まれます。
1.
出荷前製品検査: フルード粘性ダンパーは、アメリカのテイラー・デバイス社の本社工場で、顧客の立会いのもと検査が行われます。ここでは、外観や性能を確認するための各種試験が実施されます。
2.
国際輸送: 検査合格後、ダンパーは海上輸送で日本へ運ばれます。重量物であるため、航空輸送は利用せず、約8週間かけて到着します。
3.
到着後の検品: 日本到着後、税関手続きを経て、輸送中の損傷がないかを社員が検品します。
4.
施工現場への搬入: トラックとクレーンを用いて、施工現場にダンパーを納入。その後、専門の技術者により設置が行われます。
テイラー・デバイス社の信頼性
テイラー・デバイス社は1955年に設立され、その以来、建物向けの制振ダンパーや免震ダンパーなどを提供するグローバルリーディングカンパニーとして評価されています。これまでに770以上のプロジェクトに採用され、35カ国で3万台以上のダンパーが設置されています。地震多発地域に限らず、風の影響を受ける地域でも日本を含む多くの国で利用されています。このような背景が、良質な製品の供給と施工が支えられていることを示しています。
会社の展望と未来
コンステックは、1969年から続く歴史を背負い、建築物の調査・補修・製品開発に取り組んでいます。今後も、社会のニーズに応じた価値ある技術の提供を目指し、安全で持続可能な社会の実現に貢献していく所存です。信頼性の高い技術を基に、引き続き新たな挑戦を続けていくことを約束します。