スコーンラヴァー必見!本当においしいスコーンとは
近年、日本国内でスコーンの人気が急上昇しています。各地にスコーンに特化した菓子店が増えており、特に人気店や百貨店の催事では長蛇の列を見ることも珍しくなくなりました。これは、スコーンがただの軽いお菓子でなく、さまざまなバリエーションを持ち合わせた、魅力的な存在であることを物語っています。
スコーンには、シンプルなプレーンタイプだけでなく、フルーツやチョコレート、ナッツがたっぷり入ったリッチなもの、さらにはチーズやベーコンを用いた食事系のセイボリー、さらにあんこや抹茶といった和の要素を取り入れたものも存在します。このように、日本独特の進化を遂げたスコーンたちは、何をもって「本当においしい」とするのか、その基準が逆にわかりにくくなってきています。
このような背景のもと、スコーンの魅力を伝える活動をしてきた小関由美さんは、「本当においしいスコーンとは何か?」を解明すべく、専門家に話を聞くことから始めます。小関さんは信頼するプロたちから、材料の選び方、調理器具の正しい使い方、さらには生地の練り方や焼き加減に関する細やかなテクニックまで直接学びます。これにより、スコーンの奥深い世界を探索するのです。
また、全国の注目の菓子店やパン屋にも取材し、それぞれが持つスコーンに対する考えや作成過程について詳しく聞き取るとともに、アンケートを通じてお客様の好みを集め、リアルな声を反映させます。こうして得た情報を元に、さまざまなお店に共通する「おいしいスコーン」の秘密を解明しようとしています。
しかし、取材やインタビューで得た知識を活用するのが小関さんの真の目的ではありません。実際にプロから習った技術を自らの手で実践し、焼き上げる工程を重ねることで、スコーン作りの複雑さと楽しさを体験します。プロフェッショナルの手際を目の当たりにした際、同じようには行かない難しさを痛感し、さまざまな挑戦を通じて「おいしさに欠かせない技術」を追求していくのです。
小さな失敗が焼き上がりにどれほど大きな影響を与えるか、実験を通じて気づくことができます。プロの技術を習得するため、何度も繰り返し練習し、スコーンの研究を続ける小関さん。その過程を日記として記録し、試行錯誤した結果を公開します。
スコーンは、食べた人を幸せにする素敵なお菓子です。スコーンに対する情熱を持つすべての人に向けて、ぜひ「スコーン研究所」を読んで、新たなスコーンの魅力を感じ取ってもらいたいものです。
書籍について
『スコーン研究所』は、著者小関由美が精力的に取材し、実践したスコーンの真髄を収めた一冊です。彼女は東京女学館を卒業後、美学校にて赤瀬川原平に学び、その後出版社での経験を経て英語を学ぶためにイギリスに渡りました。帰国後も文筆活動を続け、スコーンをテーマにした著作を多く手掛けています。この本は、スコーンの魅力、そしておいしさの背後にあるノウハウを知るための貴重な一歩となることでしょう。新しいスコーン愛を見つける旅は、ここから始まります。
書籍概要
- - 書名: スコーン研究所
- - 著者: 小関由美
- - 仕様: 四六判、208ページ
- - 定価: 2,750円(税込)
- - 発売日: 2025年9月12日(金)
- - ISBN: 978-4-416-62402-9
- - 出版社: 株式会社 誠文堂新光社
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