異業種連携で実現する植物活用の新エコシステム「Bio Material Transformation」とは

弊社の新たな取り組み、Bio Material Transformation (BMT)

静岡県のベンチャー企業、S-Bridges株式会社は、植物を100％活用する新しい事業メモデル「Bio Material Transformation（BMT）」を発表しました。この事業は、異業種7社と協力し、エコシステムを構築することで、タンパク質危機や食品廃棄物問題、カーボンニュートラルの実現を目指しています。

BMT事業の背景

現在、人口の増加に伴い、2050年には世界的なタンパク質危機が予測されています。さらに、国連は2030年までに食品廃棄物を半減させることを目標としていますが、これを実現するには、企業や技術の連携が不可欠です。S-Bridgesは、研究を進めた結果、植物素材から全成分を抽出し、無駄をなくす技術を開発しました。この技術により、サーキュラーエコノミーの実現が可能になるのです。

BMTチームの構成

今回のBMT事業には、以下の7社が参加しています：

- 株式会社アイシン：機能性成分を抽出。
- アサヒ飲料株式会社：全抽出技術の実装。
- デンカ株式会社：アップサイクルを志向したバイオマス由来化成品の開発。
- カゴメ株式会社：未利用資源を使った食品開発。
- オルガノフードテック株式会社：食品用途の成分設計及び販売。
- 帝人フロンティア株式会社：成分抽出装置の開発。
- S-Bridges株式会社：全抽出技術の開発と事業推進。

このような異業種の連携により、新しいバリューチェーンを構築し、それぞれが持つノウハウを生かすことで、社会問題の解決に向けた取り組みが進められています。

全抽出技術の革新

S-Bridgesは、独自に開発した酵素と湿式粉砕を利用した全抽出技術を駆使しています。この技術では、植物の細胞壁を柔らかくしてから粉砕し、内部成分の抽出を飛躍的に高めることが可能です。特に茶葉のユースケースでは、従来は20%ほどの成分しか利用できなかったのが、技術を用いることで100%の成分を活用できるようになります。これにより、タンパク質や繊維、ミネラルのサステナブルな利用が促進されます。

静岡での取り組み

BMTの第一弾は静岡からスタートします。クラフトドリンク用の茶葉の未活用成分を全て抽出し、食品廃棄を減らすことに目指します。今後、各参加企業が協力して新製品の開発を進め、未利用の茶葉成分の効果的な活用を図ります。この取り組みは、地域経済の活性化にも寄与し、静岡の企業が新たなビジネスチャンスを創出する要因となることでしょう。

今後の展望

BMTは国内の他の地域へも展開を計画しており、地域企業と協力しながら材料の範囲を広げていく予定です。この取り組みにより、グローバルな視点でのサーキュラーエコノミーの実現を目指し、ますます進化していくのです。タンパク質危機の解決に向けたアプローチが、多くの問題解決へと繋がることを期待しています。

この新しい取り組みに関する情報やプロジェクトについての詳細は、公式ウェブサイトまたはお問い合わせフォームを通じてぜひご確認ください。