エゾウィンが実現した農業DXの進化、TMRセンターの運搬精度向上

エゾウィン株式会社の革新

農業のデジタル化が進む中、エゾウィン株式会社（北海道標津町）は、運搬精度の大幅な向上を実現した農業DXソフトウェア「レポサク」の最新アップデートを発表しました。この変更により、特にTMRセンターにおける飼料の運搬回数カウントが非常に正確になります。

TMRセンターとは

TMRセンターは、地域の酪農家から集められた飼料を統合し、質の高い混合飼料を提供する役割を果たしています。これは、各農家が個別に行っていた餌作りを共有化し、安定した栄養バランスを実現する重要な施設です。酪農経営の効率化を図るために、TMRセンターの果たす役割はますます大きくなっています。

アップデートのポイント

新機能の導入

今回のアップデートで最も注目すべきポイントは、「有効バンカー設定」における「時刻」による絞り込み機能の追加です。この機能により、特定の時間帯のみ有効なバンカーを設定できるようになり、無駄な運搬カウントを防ぎます。たとえば、「Aバンカーは本日の9時〜15時まで有効」といった具合です。この機能によって、現場での誤判定が減少し、正確なデータ収集が可能になります。

UIの刷新

また、ユーザーインターフェース（UI）も改善され、スマートフォンやタブレットからのアクセスが容易になりました。これにより、作業計画の立案がより直感的に行えるようになります。従来の複雑な操作が改良され、より使いやすい設計になっています。

オプション機能の追加

さらに、1時間ごとの運搬回数速報を提供するオプション機能も新設されました。これにより、TMRセンターの管理者は各バンカーへの搬入ペースをリアルタイムで把握し、収穫作業の効率化を図ることができます。より効果的な作業運営が期待されます。

農業DX「レポサク」の特性

「レポサク」には、超高精度な作業記録機能や、リアルタイムでの進捗可視化など、革新的な機能が多数揃っています。準天頂衛星「みちびき」の技術を使用したGPSロガーは、誤差12cmの精度で位置情報を記録し、オペレーターの手を一切煩わせずに運用を支援します。

また、多数の車両の位置や圃場ごとの進捗を地図上で可視化できるため、コミュニケーションの手間を省き、生産性を高めることに貢献しています。自動作成されるデータをもとに運用改善や若手農業者への技術の継承も進められ、安全で持続可能な農業の実現に向けた取り組みが進みます。

エゾウィン株式会社について

エゾウィンは、北海道の酪農地帯において2019年に設立され、急速に成長を遂げています。これまでに農林水産技術会議会長賞やJ-Startup HOKKAIDOなど、さまざまな賞を受賞しており、国内最大の完全自動化農場を目指して、農業の未来を支えるべく邁進しています。私たちのミッションは、日本の食糧生産が今後も安定して続くようにすることです。