クラウド移行型決済サービス『MPAC』がもたらす新たな顧客体験
株式会社エム・ピー・ソリューションとカードサービス株式会社が、2025年4月から原則化されるクレジットカード決済時のPIN入力必須化に対応した新サービス『MPAC』を発表しました。このサービスの導入により、高級飲食店などのホスピタリティを重視する店舗のデジタル変革(DX)と顧客体験の向上が期待されています。
開発の背景と課題
近年、クレジットカード決済の際に、必ず暗証番号を入力しなければならないという新たなルールが導入されました。これにより、長年にわたり愛用されてきた富裕層向けレストランでの「サイン」決済のスタイルが損なわれる危機に直面しています。実態調査によると、57.8%の飲食店が従来の決済端末の見た目や操作性に不満を持っており、改善を求める声が上がっています。特に、洗練されたデザインと薄型化が求められていることがわかります。
高額な端末コストやシステムの複雑性、保守・更新の手間といった従来の決済端末の課題も浮き彫りになっています。これらの問題を解決するために、『MPAC』は開発されました。
『MPAC』の概要
『MPAC』は、従来の端末が担っていた複雑な決済処理をクラウドサーバーに移行し、店舗内のどの端末からでも簡単に決済・キャンセル操作が行える「端末フリー」の環境を実現します。これにより、端末の導入コストが削減され、業務の効率化が図られます。特に、故障時のリスクを軽減し、繁忙期の予備端末の追加や変更が容易になります。
1. クラウド集約によるコスト削減
『MPAC』では、決済に必要なほとんどの機能をクラウドに集約し、端末は「シンクライアント」としてシンプルな機能のみを持つことができます。これにより、端末コストが削減され、多数の端末を導入できるようになります。さらに、Wi-Fi環境が整っていない場所でも内蔵クラウドSIMを使用することでモバイル通信に切り替えが可能です。
2. 管理の効率化
全データがクラウド上で一元管理されるため、複数の端末を組み合わせて使用することが可能になります。例えば、端末Aで行った決済を、別の端末Bで簡単にキャンセルすることができます。これにより、待ち時間が削減され、スムーズなサービス提供が実現します。
3. 通信の利便性とネットワークの選択肢
『MPAC』は、通常のWi-Fi接続を基本としつつ、通信が断たれた場合でも自動的にモバイル通信に切り替えられる機能を備えています。また、三菱UFJ銀行の「SP-NET」決済ネットワークを採用し、効率的な決済処理を実現しています。
4. ゼロタッチのアップデート
アプリケーション自体がクラウド上にあるため、アップデート作業はサーバー側で行われ、個別に端末を更新する必要がありません。これにより、運用コストも削減され、店舗運営がスムーズに行えます。
5. ペーパレス化とPOS連携
POSシステムとの連携により、レジの会計情報を即座に反映できます。さらに、領収書やご利用控えをデジタルで発行することで、ペーパレス化にも貢献します。
新端末「S-Pitt Air」と「S-Pitt Mobile」
新しい決済端末「S-Pitt Air」と「S-Pitt Mobile」は、デザインにもこだわり、飲食店のエレガンスを損なわないように設計されています。「S-Pitt Air」は薄型でスタイリッシュな外観が特徴。これにより、従来の「Sign on Paper」のような洗練された決済プロセスをデジタルで再現。利用者のストレスを軽減しながら、仕事の効率を高めることを目指します。
提供時期と今後の展望
「S-Pitt Air」は2026年夏頃から、「S-Pitt Mobile」は2026年4月以降に提供される予定です。この新しいサービスが、キャッシュレス市場をどのように変えていくのか、今後の発展に注目が集まります。エム・ピー・ソリューションは、今後もキャッシュレス決済の可能性を広げ、便利で安心な社会の実現を目指していくでしょう。