With The Worldと神戸大学が共同研究を始動
株式会社With The Worldが、神戸大学と共同で「国際交流の評価システム」の構築に向けた研究をスタートしました。コロナ禍において国際交流の機会が急減している中、オンラインプログラムの重要性が一層高まっています。With The Worldは、国内の中学校や高校向けに、海外の生徒とオンラインで交流するユニークなプログラムを提供しており、600名以上の参加者を集めてきました。
このプロジェクトの主な目的は、国際交流プログラムの教育効果をデータに基づいて検証し、より良い評価システムを構築することです。特に、異文化コミュニケーション能力や課題解決能力の向上といった、実際に教育の現場で役立つ能力をどのように培うかを重視しています。プログラム期間は2021年8月から2023年7月までの2年間で、代表はWith The Worldの五十嵐駿太氏、共同研究として神戸大学の横川博一教授が名を連ねています。
プログラムの特色と目標
With The Worldが展開しているプログラムは、持続可能な開発目標(SDGs)をテーマにしたPBL(問題解決型学習)を中心に構成されています。このアプローチにより、参加者は実際に社会問題を題材に議論し合い、問題をより身近に感じることができます。英語を使用したコミュニケーションを通じて、他国の文化や価値観を理解しながら、異文化を踏まえた対話の重要性が強調されます。
オンライン交流の利点は、物理的な国境を越えて多様なバックグラウンドを持つ仲間と出会い、局限的な地域環境に依存せずに広い視野を持てることです。これまでWith The Worldが繋げてきたのは60ヵ国410校、約5000人以上の友人です。
共同研究の重要性
共同研究の背景には、新型コロナウイルス感染拡大の影響で管理された国際教育体験の減少があります。With The Worldは、ICTを活用した国際教育の重要性を訴え、参加校の増加を図っていますが、国際交流プログラムの評価に関するシステムは未確立の状態です。そのため、この共同研究は、新たな評価基準を確立し、プログラム参加者の教育効果を客観的に分析することを目的としています。
具体的には、プログラムのコミュニケーション内容を分析し、発話量や語彙、文法構造といった量的データを集め、質的な評価を通じてもたらされる成果を引き出します。この過程で、学校現場での教師の役割や言語運用力を高める方法を探求する意義も大きいです。
未来展望と連携の拡充
本プロジェクトを通じ、国際交流プログラムの効果を最大限に引き出すために、評価システムの実験を行います。また、参加者の基礎的な英語能力やコミュニケーション能力がどのように向上するのかも焦点となります。心理言語学的な視点から、発音や語彙、文構造の操作能力を測定し、交流プログラム前後での変化を捉えていく計画です。
With The Worldの目指すものは、教育を通じて世界中の子どもたちが公平に国際交流を体験し、それを手がかりに未来を拓く力を育てていくことです。この共同研究が、今後の国際教育における新たな展開の鍵となることが期待されています。
お問い合わせ
次年度の国際交流に関する相談の詳細は、
With The Worldの公式ウェブサイトをご覧ください。