近年の住環境とコミュニケーション実態調査
株式会社クロス・マーケティングが行った調査によれば、2025年12月に全国の18~79歳の男女3,000名を対象に「住まいに関する実態・意識調査」が実施されました。この調査では、住まいの満足度や周辺環境に対する意識、そして近所とのコミュニケーションについての意見がまとめられています。
住まいの満足度
調査によると、現在住んでいる家に対して満足していると回答した人は64%、周辺環境については66%という結果が出ました。しかし、30~40代の世代ではこの割合が50%に満たないことが明らかにされました。対照的に、70代以上の人々では住まいの満足度が7割を超えており、世代間で顕著な差が見られます。これに対して、周辺環境への不満も浮かび上がりました。交通の不便さや治安の悪さ、生活する上で必要な施設の不足、地域の衰退、さらには近所付き合いの煩わしさが多くの意見として挙げられています。
近所の人とのコミュニケーション
近所とのコミュニケーションについても調査が行われました。「出かける際に挨拶をする」と回答した人は44%、一方で「どのような人が住んでいるか知らない」という人は26%という結果です。特に若い世代である18~29歳や30代では「知らない」という回答が約4割を占める一方、70代以上ではコミュニケーションが密であることが確認されました。理想の距離感として、66%が「挨拶をする程度で良い」とし、約20%は「顔を合わせても挨拶をせずに知らないふりをしたい」と回答しています。このように、近所付き合いに関して若い世代は内向的な特徴が見受けられます。
住まいに対する意識と態度
住まいに対する意識に関しては、80%の人が「免震対策をとった耐震性のある家に住みたい」と答えており、安全面への関心が高いことが窺えます。また、72%が「防犯や火災対策が完備された家を希望」という意見もあります。この他、「家族がそれぞれプライバシーを持てる部屋数が多い家がいい」「バリアフリー住宅に住みたい」「通勤に便利で設備のよい家に住みたい」といった意見も存在し、多くが60%以上の支持を集めました。
世代別のリクエスト
興味深いことに、「庭のない家に住みたい」という希望は若い世代で高く、草むしりや虫への嫌悪感が影響していると思われます。また良質な賃貸住宅が増えることで、持ち家にこだわらないとの意見も若い層で高まっています。これらの結果から、住環境やコミュニケーションの質、さらには安全性やプライバシーへのニーズの変化が明確に見て取れると言えるでしょう。
調査のまとめ
この調査は住まいを取り巻く環境や人々の意識がどのように変化しているのか、その実態を反映した結果となっています。年齢層による生き方の違いや、コミュニケーションスタイルの変化が不安の材料となる中、より良い住環境の追求が求められています。
調査に関する詳細情報は、こちらのリンクからご確認いただけます:
クロス・マーケティング調査レポート