「登Q門」プロジェクトが織りなす新たな学びの場
2023年9月16日、大阪府のあべのキューズモールで開催された「登Q門」プロジェクトは、学生の自主性を元にしたリアルイベントの成功例として注目を浴びました。このイベントは、日本初の商業施設DAOとして、学生が自ら企画、運営を担う新たな試みでした。
参加者自らが企画を考えるDAOの特徴
「登Q門」は、分散型自律組織(DAO)を活用し、参加者が自らルールを設定し活動を進める仕組みです。対象は15歳から24歳の学生で、参加者はそれぞれのアイデアを持ち寄り、投票を通じてプロジェクトを決定しました。これにより、学生たちは自分の考えを実行に移す経験を得ることができるのです。
イベント当日は、食育体験、アパレル販売、モニュメントブースの3つのブースが展開され、それぞれのブースでさまざまな体験が提供されました。これにより、来場者は学生たちの創造力や活動を直接感じることができました。
各ブースの魅力と学生の反応
食育体験ブース
食教育をテーマにしたこのブースでは、野菜の生育サイクルを学ぶための絵本やクイズが用意されました。参加した学生は、畜産学校への訪問を通じて、食材の大切さについての理解を深めた経験を語ります。「顔が見えないメンバーとのチームビルディングが刺激的だった」と話す学生もいれば、次回開催への期待を寄せる声もありました。
アパレル販売ブース
「puchi」という小柄女性のためのブランドを紹介するこのブースでは、服のサイズ問題を解決することを目指しています。商品販売を通じて得た実践の場と、その中で直面した課題を学ぶことで多くの学生が成長を実感したと感じました。
モニュメントブース
参加者が自分のアイデアを表現できるこのブースでは、夏野菜カレーの具材を書いた紙を使ったアート企画が実施されました。一方で、運営に関するコミュニケーションの難しさを挙げる学生もおり、今後の改善点としての意見が交わされました。
DAOの特徴と運営の成功要因
このプロジェクトでの成功の一因は、東京不動産社がDAOの運営にあまり関与しなかった点です。スタート時、小規模中心の学生たちが自律的に活動した結果、満足度の高いアウトプットが得られました。コミュニティメンバー間でアイデアが反映されることで、達成感を感じる参加者たちの声が多く寄せられました。
これからの展望
「登Q門」は、学生たちにとって新たな挑戦の場であるだけでなく、地域活性化に寄与する可能性を秘めたプロジェクトです。次回のイベントでは、より多様な参加者が集まる場を提供するつもりだと関係者は語ります。学生たちが集まり、共に学びながら成長を目指す姿勢は、地域問題解決に向けた重要な一歩になるでしょう。学びの場としてのDAOの可能性は、これからますます広がるに違いありません。