自宅浪人の学習計画実態調査：課題と解決策を探る

じゅけラボ予備校が実施した、自宅浪人（宅浪）の学習計画についての実態調査。その結果から見えてくる課題と解決の糸口を探ります。

調査概要

この調査は、2024年12月に自宅浪人経験のある19歳〜26歳の男女88名を対象に行われました。主な内容は、自宅での学習計画の立て方とその実行に関するもので、インターネットを通じて廣範なデータを収集しました。

学習計画の立て方

調査結果によると、宅浪生の57.9％が年間計画を基に学習を進めていますが、実際に1日単位で計画を実行できているのはわずか9.1％ということが判明しました。多くの学生が長期的な戦略を持ちながらも、短期的行動に落とし込むスキルが不足していることが示されています。

これは、高度な自己管理能力を必要とするもので、多くの宅浪生にとっては達成が難しい日々の課題となっているのです。

短期計画の問題点

また、調査では約25％が年間計画なしで短期計画に依存していることも明らかになりました。この場合、優先順位の誤りや計画の矛盾、模試や受験日への準備不足など、多々の問題に直面することになります。

計画未作成の問題

さらに、調査では17％の宅浪生が学習計画を作成しなかったもしくは作成に失敗したと答えています。これに関しては、自己管理能力の不足やサポート不足が影響していると考えられます。

課題の具体例

調査から浮き彫りになった悩みとしては、以下のようなものがあります：
1. 目標設定が難しい（35.6％）
2. 時間の割り振りがうまくできない（30.1％）
3. 教材や参考書の選び方がわからない（28.8％）

特に「目標設定が難しい」との回答は多く、適切なゴール設定には模試の結果分析や過去問題を活用し、自分の学力と志望校のレベルを俯瞰することが欠かせません。

学習計画の実行に関する問題

計画を実行する上で、最も多かった困りごとは「学習時間が足りなかった」（45.2％）というものでした。特に自由な環境で学ぶ宅浪生においては、自己管理の難しさが際立ってきます。このことが実行計画の遅れを招くため、一度、学習計画の不完全さを見直す必要があります。

次に多かったのが「自分の学力に合っていない計画で困難を感じている」との32.9％です。ここでも計画の個別化が求められます。各自の学力とペースに応じた計画が重要であり、状況に応じた柔軟な対応が必要です。