ASMLの2024年第3四半期の業績
2024年の第3四半期において、ASMLの売上高は75億ユーロに達し、粗利益率は50.8%、純利益は21億ユーロとなりました。この結果は、DUV(深紫外線)やインストールベースマネジメントからの売上増加によるもので、市場の予想を上回るものです。受注額も26億ユーロに上り、この中にはEUV(極端紫外線)受注額の14億ユーロが含まれています。
また、2024年第4四半期の売上高は88億〜92億ユーロ、粗利益率は49%〜50%を予測しています。この四半期の結果には、初めて高NA EUV装置の売上が反映される見込みです。2024年通期の売上高は280億ユーロ近くになると予想されています。2025年については、売上高が300億〜350億ユーロに達するとの見込みを示しています。
ASMLのCEO、クリストフ・フーケのコメント
ASMLの社長兼CEOであるクリストフ・フーケは、2024年第3四半期の業績について、「DUVやインストールベースマネジメントからの売上の伸びにより結果として75億ユーロに上り、期待を超える結果となった」と述べています。さらに、AI(人工知能)分野においては大きな成長が期待される一方で、他の市場セグメントはやや回復に時間がかかっているとの見解を示しました。
ロジック市場では、ファウンドリー業界の競争が激化しており、新しいノードの導入が進んでいない様子が伺えます。この影響で一部のファブ建設が先送りされ、EUVリソグラフィの需要タイミングに影響を及ぼしているとのことです。また、メモリ製品においては、AI関連の需要に応えるための技術移行が依然として主眼に置かれています。
配当金と自社株買いプログラムの進展
2024年11月7日からは、1株あたり1.52ユーロの中間配当が支払われることが決定しています。一方、2024年第3四半期には自社株買いプログラムは行われていないとのこと。詳細については、ASMLの公式ウェブサイトで公表されています。
ASMLの概要
ASMLは半導体業界で重要な供給者としての地位を確立しており、ICデバイスにパターンを形成するためのハードウェア、ソフトウェア、サービスを提供しています。また、パートナー企業と協力し、ICデバイスのコスト削減、高性能化、エネルギー効率の改善に貢献しています。
ASMLはオランダのフェルトホーフェンに本社を構え、ヨーロッパ、アメリカ、アジアに拠点を持つグローバル企業です。同社の社員は43,700人以上で、日々技術革新を目指して取り組んでいます。ASMLの株式はユーロネクスト・アムステルダム証券取引所およびNASDAQに上場しています。