静岡県が不登校児童に3Dメタバースで学びの場を提供！

静岡県、3Dメタバースで不登校児童を支援

静岡県では、オンライン教育の新しい形として3Dメタバースを利用した「バーチャルスクール」が構築されることが決まりました。このプロジェクトは、大日本印刷株式会社（DNP）とレノボ・ジャパン合同会社が協力し、2025年から全35自治体の約800校に向けて約9400人の不登校児童に提供される予定です。

バーチャルスクールの背景

不登校問題は多くの地域で影響を及ぼしています。静岡県教育委員会によると、2022年度には約9,400人の不登校の児童・生徒が存在しました。このような状況を受けて、教育委員会は市町教育支援センターやフリースクール関係者と連携し、自宅から参加できるバーチャルスクールの運営を開始します。

このスクールは、3Dメタバースを活用し、「交流」「学習」「体験」という三つのキーワードに基づいて、児童・生徒に新たな学びの場を提供します。具体的なサポートを行うのは、プロジェクト管理を担う株式会社JMCや、数々のパートナーと有識者です。

3Dメタバースの特長

静岡県で提供される3Dメタバースは、文部科学省による「GIGAスクール構想」に基づいており、様々な情報端末からのアクセスを可能とします。児童・生徒は、楽しみながら学ぶことができるように設計されており、特に没入感の高い体験が提供されることが期待されています。参加者は自分自身のアバターを持ち、40種類から選択することができ、思い思いの動作を通じて感情を表現することができます。

さらに、学習用やおしゃべり用、展示用などの多様な「場」がメタバース内に設けられます。この空間では、オンライン支援員が児童・生徒をサポートするために常に待機しているため、安心して学ぶことができます。声が届かないプライベート空間も用意されており、面談や相談に適した環境を提供しています。

課題解決に向けた取り組み

バーチャルスクールでは、不登校の児童が参加するための様々なイベントも計画されています。例えば、「恐竜」をテーマにしたイベントや社会科見学などが実施され、子どもたちが3Dメタバースと現実を結びつけて考える機会が提供されます。オンライン部活動なども企画され、交流の場を増やすことで、社会性を培うことを目指しています。

今後の発展と期待

DNPとレノボ・ジャパンは、今後もメタバースを活用して、日本語を学ぶ必要がある児童や不登校の児童を対象に、さらなる教育コンテンツを展開していく方針です。彼らは、体験価値の高い学びを提供し、全国の自治体や教育機関の活動に対する支援を続けていくことを宣言しています。

会社の概要

大日本印刷株式会社は、1876年に創業し、さまざまな事業に取り組む世界最大級の総合印刷会社です。教育においては、教員の働き方改革やデータを活用した指導の質向上に寄与するプラットフォームを展開しています。レノボ・ジャパンは、テクノロジーの分野で世界的に展開し、教育分野においても多くの教材やサービスを提供しています。

新たな学びの形が確立される静岡県。3Dメタバースの活用によって、多様な背景を持つ子どもたちが共に学び、成長していくことを期待しています。