NTTドコモ、革新的なプロファイリングデータの提供開始
株式会社NTTドコモは、広告主や広告代理店向けに新たなプロファイリングデータの提供を2025年1月20日から開始することを発表しました。このデータは、ドコモが10年以上にわたり蓄積した1億人規模の会員基盤データを基に、さらに株式会社インテージのアンケートデータなどを組み合わせて分析したものです。独自の顧客理解AIエンジン「docomo Sense®」を活用し、顧客セグメントを細分化することで、マーケティング施策をより効果的に行えるようになりました。
プロファイリングデータの特長
本プロファイリングデータは、従来のマーケティング施策とは一線を画したものであり、データのセグメント化により、簡単かつ迅速にターゲットを特定できる点が最大の利点です。データは、「基本属性」「価値観」「イベント変化」「興味関心」「購買意欲」「行動実績」「行動傾向」の7つのカテゴリーに分類されており、広告主は目的に応じて適切なセグメントを迅速に選択することができます。このようにして、高精度なデータを元に広告のターゲティングが可能となるのです。
例えば、引っ越しを予定している人たちに向けて生活家電や家具についての情報を届けたい場合、特別なスキルがなくても「引っ越し予兆セグメント」を選ぶだけで的確な広告が配信可能になります。
また、現在提供可能なセグメントは約2,000種類あり、さらに2025年度には新たなセグメントを追加し、4,000セグメント規模まで拡大する計画があるとのことです。これにより、広告主はさらに多様なターゲティングが可能になり、効率的な広告配信を実現できます。
市場への影響と導入事例
このプロファイリングデータの導入により、実際のマーケティング戦略にどのような変化がもたらされるのでしょうか。例えば、アウディジャパンはEV(電気自動車)シフトの加速を目的に、ドコモのデータを活用して潜在顧客層をターゲットにした施策を実施しました。DMやウェブ広告を通じたアプローチによって、新規顧客率が67%増加し、来店率は125%アップするという成功例が報告されています。このような結果が示す通り、本プロファイリングデータの活用がもたらす効果は明白です。
同業他社との協業と今後の展望
NTTドコモは今後もこのプロファイリングデータを拡充していく意向を示しており、同社やドコモグループが持つデータをより多くの顧客に有効活用してもらえる環境を整備していく計画です。さらに、AIを駆使してセグメントの最適化にも挑戦し、ユーザー体験を向上させるマーケティングDX支援を進めることを目指しています。
この様にNTTドコモによる新たなプロファイリングデータの提供が、今後のマーケティング戦略に多大な影響を及ぼすことは間違いありません。マーケティングの進化を背景に、広告主や代理店は新たな機会を模索して、効果的なコミュニケーションを実現していくことでしょう。