株式会社Finatextは、次世代金融インフラを提供することで組み込み型金融を実現しています。その一環として、同社のSaaS型クレジット基幹システム「Crest」が、J:COMが提供する新たな個人向けローン「J:COMプレミアムローン」に導入されました。この提携は、J:COMが大規模な顧客基盤を持つ中で、金融事業に進出したいという意図から始まったものです。
J:COMの成長戦略
J:COMは、テレビやインターネット、電話などさまざまなサービスを全国約577万世帯に展開しており、そのサービスの一環として金融事業への進出を掲げています。新たに個人向けのローンサービスを始めるにあたり、同社は業務プロセスのデジタル化を重視し、顧客に優れたユーザー体験を提供する柔軟なシステムが必要でした。
「Crest」の特徴
Finatextの「Crest」は、クレジットビジネスに特化したSaaS型基幹システムです。このシステムは、審査、貸付、返済、残高管理、顧客管理など、あらゆるクレジット関連の業務を一元管理できるのが大きな特徴です。さらに、業務コンソールと顧客向けフロントシステムも統合されており、必要な機能が既に組み込まれているため、導入にかかるコストと時間を大幅に削減することが可能です。
柔軟性と拡張性
「Crest」は、その柔軟性と拡張性が評価されています。システムが運用を開始した後も、必要に応じて機能を追加したり、他のシステムと連携させたりすることが容易です。このため、非金融事業者であっても迅速に金融サービスを立ち上げ、安定した運用体制を構築することができます。
DWH構築の重要性
また、今回の導入に際しては、ローン提供を通じて生成されるデータを蓄積するためのデータウェアハウス(DWH)も構築されました。このDWHは、事業KPIの可視化やマーケティング分析に役立つ情報を整理し、ビジネスの成果を可視化します。Finatextは、データ基盤きの構築と生成AIの活用支援を行うナウキャスト社との連携を強化しており、今後も進化を続けるとしています。
今後の展望
Finatextとスマートプラスクレジットは、今後も「Crest」を中核に、各事業者のクレジットビジネスの立ち上げや効率化を推進していく計画です。この取り組みにより、企業や個人に対して、より安心で柔軟な金融サービスを提供し続けることを目指しています。Finatextは金融業界全体のデジタル化を進め、新しい金融体験を実現することを使命としています。今後の展開から目が離せません。