香川県のデジタルスタンプラリーの実験
2024年4月1日(月)から香川県善通寺市周辺の7つの寺院で、デジタルスタンプの無料配布を行う実証実験が始まります。このプロジェクトは、七ヶ所まいり×NFTデジタルスタンプラリー実行委員会によって推進され、香川県丸亀市の株式会社テリムクリが技術面をサポートします。
NFTスタンプラリーの意義
近年NFT(非代替性トークン)技術がさまざまな分野で注目を集めていますが、観光地での体験価値を高める新しい方法として「お遍路」に活用されることは、特にユニークな試みです。四国八十八ヶ所の巡礼は、歴史あるスタンプラリーの元祖とも言われ、このプロジェクトはその古い伝統に現代の技術を融合させる形で進行しています。
善通寺市周辺の7寺を巡る「七ヶ所まいり」は、1日で全てを訪れることが可能で、手軽にお遍路を体験できるコースとして人気です。今回の実験による目的は、参拝客や観光客の増加を測ることにあります。
イベントの背景
このスタンプラリーは、香川県の「純手打うどん よしや」店主、山下義高さんと、合同会社カラクサの共同企画として実施されます。彼は2022年に行った「さぬQN(きゅん)!」イベントで、うどんの写真を投稿した人にNFTをプレゼントする活動を行い、多くの反響を得てきました。この成功を受け、地域におけるNFTの新たな価値を探求しようとの思いから、今回の実証実験が立ち上がりました。
金倉寺の村上哲済副住職は、デジタル技術が進化する中、従来の納経方法を見直し、NFTの導入を歓迎しています。彼は「スマートフォンを使って自分の足でお参りした証を持ち運べることで、より多くの人々が気軽にお寺を訪れられるようになる」と期待を寄せています。
実験の内容
イベント期間は2024年4月1日から8月31日までの153日間で、参加者は各寺院に掲示されているQRコードをスマホで読み込むことで、NFTスタンプを入手できます。このスタンプは、CryptoNinjaをモチーフにしたオリジナルデザインとなっており、デジタルアートの所有が確認できるSBT(ソウルバウンドトークン)として発行されます。
NFTとは?
NFT技術は、デジタルデータにブロックチェーン技術を活用し、唯一無二のものと証明するものです。この技術を使用することで、所有権を証明したり、証明書としての役割が果たされます。今回の場合は、譲渡できないNFTが発行され、参加者は自分の参拝の証をデジタルで持ち歩くことができます。
お遍路の魅力
四国には空海(弘法大師)ゆかりの88の寺が並ぶ「八十八ヶ所霊場」があり、これを巡ることは多くの人にとってスピリチュアルな旅とされています。巡礼者は「お遍路さん」と呼ばれ、地元の人々は彼らに温かく接する文化があります。訪れる寺院では、納経帳に朱印をもらうことも重要な意味を持っています。
最後に
この新しい試みが、観光業界に新たな風を吹き込み、デジタルと伝統の融合によって新しい体験を提供できることを期待しています。詳細情報は
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