2023年の現在、わが国は米の価格が急激に上昇し、国民の生活に影響を及ぼす状況にあります。この危機的状況を受けて、泉大津市は市民生活の安定を図るために東洋ライス株式会社と連携し、「金芽米」の特別販売を決定しました。この取り組みは、米の供給問題が深刻化する中で、市民が安心して食生活を送れるようサポートする目的で実施されます。
販売予定の「金芽米」は、2024年産の北海道産ななつぼしを使用し、特別な精米法で加工されています。1袋の価格は5kgで3,500円(税込)と設定されており、手頃な価格で高品質なお米が提供されることは、市民にとって大きなメリットです。購入方法も多岐にわたり、オンライン販売や市内で開催されるイベントでの対面販売に加え、自治会を通じた共同購入も選択肢として用意されています。自治会による共同購入は、その地域ごとに判断されるため、一部の自治会限定となることもあるとされています。
この事業の背景には、泉大津市と東洋ライス株式会社の強力な連携があります。2022年12月に締結された包括連携協定では、学校給食での「金芽米」提供や妊婦向けの栄養支援が行われてきました。このように、温かい思いを持ってお米を市民に届けるための努力が続けられています。また、2025年度に米不足が懸念されることから、非常事態に備えた「覚書」も交わされ、米の供給体制が整えられています。
泉大津市は、食の安全確保に対する強いコミットメントを持ち続けています。特に、2023年3月には「安全・安心な食糧の安定的確保に関する構想」を策定し、9つの自治体との農業連携協定を締結しました。この取り組みにより、市外から直接お米を調達するための独自のサプライチェーンが構築され、食糧安定供給に向けた堅実な拠点が設けられています。
さらに、泉大津市では、2024年9月に開催された「IZUMIOTSU WELL-BEING EXPO 2024」において、米不足の状況下でも連携自治体や民間企業と協力し、8tのお米を効果的に販売することができました。このようなイベントは、地域の結束を強化するとともに、安全で安心な食の確保が求められている時代において、重要な役割を果たしています。
泉大津市の「金芽米」プロジェクトは、単なる特別販売ではなく、地域全体の食糧安全を見据えた広範な取り組みの一環として位置付けられています。市民の皆様には、ぜひこの機会に「金芽米」の購入を検討いただき、共に地域の食文化を支えていただければと思います。これにより、泉大津市が掲げる「安全・安心な食の確保」がさらに進展し、地域社会に貢献できることを期待しています。