リース株式会社による家賃支払履歴の信用評価に関する新しい研究
2025年11月、リース株式会社は大阪大学の特任教授である大竹文雄氏の監修のもと、家賃支払履歴と滞納リスクに関するレポートを発表しました。このレポートは、個人の信用価値を最大化するための新しい視点を提供するもので、従来の年収や職業といった静的属性に依存しない新たな信用評価の可能性を探求しています。
研究の背景と目的
リース株式会社は、行動経済学を基に、日々の行動が信用にどのように影響するのかを考察してきました。特に、家賃を期日通りに支払うことが信用評価においてどのような意味を持つのかを検討しました。
現代の信用評価では主に年収や勤務先といった静的な情報が用いられていますが、これによりフリーランスや若年層が適切に評価されない状況が続いています。これを受けて、リースは家賃を期日通りに支払うことが、個人の計画性や支払い余力を示す重要な指標であることを示しました。
研究結果のハイライト
レポートでは、家賃の支払いが信用を測る上での重要な要素であるとされています。主な findings には以下の点が含まれています:
- - 家賃支払いと心理的特性:家賃を期日通りに支払えるかどうかは、個人の「現在バイアス」や「資産状況」、「金融管理習慣」など、3つの特性を反映します。
- - 滞納リスクの分析:入居後6ヶ月の間に2回以上の滞納があった場合、将来的な滞納リスクが著しく高まることが明らかになりました。
- - 行動履歴の重要性:年収や経歴よりも、「初期の家賃支払い行動」の方が将来の滞納リスクを予測する精度が高い可能性が示されました。
欧米の取り組みとの比較
最近の欧米の動向では、家賃支払履歴を信用審査に取り入れる動きが加速しています。アメリカでは連邦住宅抵当公社が住宅ローン審査に家賃支払履歴を正式に組み入れ、Experianの「Experian Boost」サービスでは、個人の家賃支払い実績をリアルタイムでクレジットスコアに反映させています。これらの成功例は、日本においても同様の実施が進む可能性を示唆しています。
リースの取り組みと今後の展望
リースは、単なる属性データではなく、誠実な行動実績が信用として蓄積される社会の実現を目指しています。このレポートの発表を契機に、パートナー企業を広く募り、共同研究を行うことで、より良い信用評価システムの構築を目指しています。
代表取締役の中道康徳氏は、「今回の研究を通じて、従来の評価基準が覆されることを期待しています。」と述べ、行動データに基づいた新しい信用評価の実現を語りました。
大竹文雄氏も、「家賃支払いの遅延は、心理的な要因から生じることが多いことが分かりました。今後の研究が期待されます。」とコメントしています。
まとめ
リース株式会社は、家賃支払履歴を用いた新しい信用評価を提案し、行動経済学の重要性を際立たせています。今後この取り組みがどのように進化し、社会全体に与える影響があるのか、大いに注目されます。
詳しいレポートは
こちらからダウンロード可能です。