60兆円の医療費時代における予防医療の重要性
日本の医療費は歴史的な増加傾向にあり、2025年度には60兆円を超えるとの予測が立てられています。この背景には、高齢化の進行や生活習慣病の増加があります。結果として、政府や専門家からは「治療重視」から「予防重視」への転換が強く求められています。そこで、今後ますます重要となるのが予防医療の専門家、すなわちトレーナーの育成です。
株式会社Dr.トレーニングの取り組み
株式会社Dr.トレーニング(以下、Dr.トレーニング)は、このような社会のニーズに応えるために、学校法人創志学園の環太平洋大学において、トレーニングに関する実践的な知見を教育に生かす取り組みを開始しました。代表取締役の山口元紀氏が客員准教授就任を果たし、学生に対して現場で培ったノウハウを直接伝えることになりました。これは、予防医療の分野において即戦力となる人材の育成を目指したものです。
Dr.トレーニングでは、ミスコン公式トレーナーとしての経験や、アメリカメジャーリーグでのトレーナー業務を通じて、質の高いトレーニングの仕組みを構築してきました。特に、アメリカの準医療資格であるBOC-ATCや、柔道整復師、理学療法士といった資格を持つ専門家が在籍し、豊富な知識と経験に基づいた指導が行われています。
現場からのフィードバックを教育に活かす
予防医療の専門家として高い評価を受けているトレーナーの指導のもと、現場で実際に経験したケーススタディを通じて、学生たちはより実践的な洞察を得ることができます。この新たな役割のトレーナーは、アスリートや高齢者に加え、リハビリやマタニティ、乳がん患者といった特別なニーズを持つ方々に対しても対応しています。
また、Dr.トレーニングは、予防医療文化の普及を目指す「創志パフォーマンスセンター(仮称)」構想を進めています。このプロジェクトは、教育と経営の両面から人材育成を進めるもので、今後の展開に期待が寄せられています。
新しいライフスタイルの提唱
Dr.トレーニングの目指すところは、単なるフィットネスジムの運営ではありません。彼らは「元気なうちから通う」という新しいライフスタイルを提唱し、病気になってからではなく、未病の段階での健康維持をサポートする存在です。この考え方が広まることで、予防医療が社会に浸透し、より多くの人々が健康な生活を送る手助けとなるでしょう。
目指す方向性
今後、Dr.トレーニングはさらなる人材育成を図るとともに、健康支援における新たなモデルを打ち出すことを目指します。予防医療の専門家が増えることで、日本の医療制度はより持続可能なものとなり、国民全体の健康を底上げすることが期待されます。これからの時代において、予防に特化したトレーナーともに進化していく姿勢が求められています。