AIを駆使した研究支援の新たな形、Veritusの挑戦と可能性
ライフタイムベンチャーズが新たに出資したAIスタートアップ、Veritusに注目が集まっています。このスタートアップの目的は、研究開発プロセスにおける非効率な手作業を自動化し、研究者の負担を軽減することです。今回のプレシードラウンドで、ライフタイムベンチャーズからは3750万円の出資を受け、さらなる開発が進むことになります。
Veritusの背景とビジョン
Veritusは、研究者が浸っている情報過多の現状に対抗するために設立されました。大学や研究機関、企業に属する研究者は、常に大量の文献やデータに圧倒されています。その結果、彼らの貴重な時間が無駄にされ、革新的な研究が進まないという問題が生じています。
Veritusは、独自のセマンティック検索データベースを活用して、このような課題を解決します。2400万件以上の論文が蓄積されたデータベースは、研究者が直面する情報を整理し、必要なデータを迅速に抽出する助けとなります。これにより、年間500時間以上もの業務時間を研究者に返すことを目指しており、画期的な成果が期待されています。
研究機関との実績
すでにカーネギーメロン大学、大阪大学、京都大学、チューリッヒのEMPA、インド工科大学(IIT)など、さまざまな有名な研究機関でVeritusのサービスが導入されています。これらの機関では、文献検索やデータ整理、そして分析作業が自動化されつつあり、研究の生産性向上が実現されています。
資金調達の目的
今回の資金調達によって、Veritusは次のような領域に注力する予定です:
- - セマンティック検索技術のさらなる高度化
- - 科学論文分析や研究資金申請支援ツールの開発
- - 研究の発見、合成、解析、実験計画、結果考察における作業時間を10〜100倍に短縮
このような取り組みにより、VeritusはAI共同研究者、すなわちAI Co-scientistという新たな研究の形を提案し、研究者の創造力をさらに引き出す土壌を整えています。
代表者たちのコメント
VeritusのCEO、Srikant Manas Kalaは「この資金調達は、科学者の作業環境を飛躍的に変えるための重要なステップです」と強調しています。また、COOのAnh Ngoも「私たちは責任あるAIの活用を通じて、研究活動全般をより効率的で協調的なものにしていきます」と述べています。
ライフタイムベンチャーズの代表パートナーである國井紅秋は、「人類の未来を左右する科学的ブレークスルーは、AIと人間の協力によって実現されると確信しています」とコメントしており、Veritusのプラットフォームがそのビジョンを具現化していることを強調しています。
Veritusとは
Veritusは、研究者、教授、R&D部門における業務効率を最大5倍向上させることを目指すAIプラットフォームを開発しているスタートアップです。文献検索からデータの抽出、自動解析までを一貫して行うことで、研究の進展に寄与しています。公式サイトは
こちらです。
ライフタイムベンチャーズについて
ライフタイムベンチャーズは、ディープテック領域に特化したシードステージのベンチャーキャピタルであり、2017年の設立以来50社以上に出資してきました。人類と地球の健康に寄与するイノベーションを支援するため、その活動を展開しています。詳細は
公式サイトをチェックしてください。
今後もVeritusの動向には目が離せないでしょう。科学研究の現場でどのようにAIが活用され、成果を上げていくのか、注目が集まります。