京都電子計算が住民情報システム向けオートメーションを開始
京都電子計算株式会社は、NECソリューションイノベータ株式会社とUiPath株式会社と連携し、新たに住民情報システム向けオートメーションテンプレートを提供することを発表しました。本テンプレートは、自治体業務の効率化を目指して設計され、利用開始は2023年6月1日からとなっています。これにより、自治体内における業務の自動化と、全体の業務効率の向上が期待されます。
背景
日本全国の自治体では、デジタル化の推進と業務プロセスの自動化が進行しているものの、未だ全てのシステムが効率的には運用されていないとの声があります。特に、デジタル庁が進める「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化」に対する各自治体の対応が急務となっており、多くの自治体で業務改革(BPR)が取り組まれています。
こうした状況を受けて、共通業務プロセスの効率化を目指すために、AIやRPAを活用した標準化されたテンプレートの重要性が増しています。そこで、京都電子計算を中心とした3社は、業務プロセスの共通化を図るためのオートメーションテンプレートを作成しました。
住民情報システム向けオートメーションテンプレート
このオートメーションテンプレートは、NECソリューションイノベータが開発した住民情報システム「COKAS-R/ADⅡ」を基にしています。特に、自治体で広く利用される業務プロセスの中で、以下の4つの業務が自動化されるためのテンプレートが作成されました:
- - 軽自動車税減免更新
- - 簡易申告書0円入力
- - 国保所得更新
- - 介護保険負担限度額認定更新
このテンプレートにより、従来の業務プロセスに比べて、迅速に自動化を実現することができるため、新規導入にかかる負担を軽減し、限られたリソースでの適応が可能になります。
Cloud PARK 自治体向けRPA配信サービス
京都電子計算は、このテンプレートを「Cloud PARK 自治体向けRPA配信サービス」において提供します。このサービスは、日本のLGWAN環境内で運用され、短期間かつ低コストでの導入が可能です。また、サーバ構築の手間も省けるため、自治体にとっては非常に便利な選択肢となります。今後、2年間で50団体の利用を目指しており、各自治体のニーズに合わせたバージョンアップや運用・保守支援も行います。
今後の展望
京都電子計算、UiPath、NECソリューションイノベータは、今後も「住民情報システム向けオートメーションテンプレート」の機能拡充や業務対象の拡大を図り、最終的にはAIエージェントを活用することにより、効率的な自治体運営を実現することを目指しています。この協業により、自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進め、行政サービスの維持と向上に向けて貢献することを目指します。
参考資料
詳細な情報やお問い合わせについては、NECソリューションイノベータ株式会社までご連絡ください。