デンソー、フィンランドCanatu社と自動運転技術でライセンス契約締結
デンソー、自動運転技術開発でフィンランド企業と協業
株式会社デンソーは、フィンランドのCanatu Oy社とライセンス契約を締結し、自動運転車向けのセンサー用ヒーター開発で協業すると発表しました。この契約によって、Canatu社が開発した革新的なCNB™フィルム技術が、デンソーの自動運転技術に活用されることになります。
Canatu社のCNB™フィルムは、3次元形状への賦形や延伸が可能なタッチセンサー用フィルム、ヒーターとして使用できます。自動運転車においては、様々な天候下でも高い信頼性を維持するセンサーの精度が重要となるため、この技術は非常に重要な役割を果たします。
今回のライセンス契約は、両社にとって大きな一歩です。デンソーは、サーマル関連技術において業界をリードする企業であり、Canatu社は、3次元形状のヒーターやタッチセンサーの設計・製造を専門とする企業です。両社の技術を融合させることで、より高性能で信頼性の高い自動運転システムの開発が期待されます。
Canatu Oy社のCEO、Juha Kokkonen氏は、この契約を「カナツにとって非常に重要な一歩」と表現し、デンソーとの協力関係に喜びを示しました。また、CNB技術の価値の高さを強調し、自動運転車のセンサー用ヒーターの業界標準となる可能性を示唆しました。
デンソーの常務役員、武内裕嗣氏も、この技術が将来のモビリティ社会におけるビジョンを支援する重要なものだと述べ、その将来性への期待を表明しました。
両社は、このライセンス契約の具体的な金額については公表していませんが、自動運転技術開発における強力なパートナーシップを構築したことは明らかです。この協業が、自動運転技術の進化と普及に大きく貢献することが期待されます。
CNB™フィルムの可能性
CNB™フィルムは、透明で導電性のあるフィルムで、ヒーターやタッチセンサーとして使用可能です。このフィルムは、プラスチック、ガラス、繊維、または皮革など様々な素材と組み合わせることができるため、デザインの自由度も高く、次世代のユーザーエクスペリエンス(UX)を提供できると期待されています。
両社の取り組み
デンソーは、世界35カ国以上に子会社を持ち、約17万人の従業員を擁するグローバル企業です。研究開発への投資にも積極的で、売上高の8.8%を研究開発に充てています。
一方、Canatu社はフィンランドに本社を置く企業で、欧州、米国、中国、台湾、韓国、日本などに販売拠点を展開しています。
両社は、それぞれの強みを活かし、自動運転技術の更なる発展に貢献していくものと期待されます。今回の提携は、自動運転技術開発における重要なマイルストーンとなるでしょう。
今後の展望
両社の協業により開発されるセンサー用ヒーターは、自動運転車の安全性向上に大きく貢献すると予想されます。今後、両社がどのような技術革新を成し遂げるのか、目が離せません。また、この技術が、他の分野にも応用される可能性も高く、今後の展開に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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Canatu Oy
- 住所
- Helsinki, FinlandKonalankuja 5
- 電話番号
-
00-0000-0000