最新のドローン技術で災害対応力を高める研修会が開催
2024年10月28日、福岡県北九州市で行われた「最新式災害対応型ドローンのデモフライト等研修会」では、株式会社リアルグローブが南榮工業株式会社と協力し、遠隔情報共有システム「Hec-Eye(ヘックアイ)」の運用を紹介しました。この研修会には、北九州市役所や市消防局、地域の防災担当者、その他関係機関の代表が集まり、防災対策に関する最新の情報を学び合う機会となりました。
九州における自然災害の現状
九州地域は、特に梅雨時に多発する集中豪雨や、強い勢力を持つ台風の影響を受けやすく、河川の氾濫や高潮、土砂災害といった自然災害が多発しています。国土交通省によると、九州で発生する土砂災害は全国の約60%を占め、道路通行規制により孤立した地域も頻繁に発生しています。これらの背景から、効果的な情報共有と連携が求められています。
Hec-Eyeの情報共有の重要性
研修会では、「Hec-Eye」を活用して災害時の情報収集、提供、共有、確認を一元化する重要性が説明されました。このシステムでは、位置情報が付与された情報をリアルタイムで共有できるため、捜索や救助活動の効率化が期待されています。具体的には、捜索隊とドローン隊が映像を通じて協力し、要救助者や行方不明者を迅速に見つけ出すことが可能です。
ドローンによる具体的な実施内容
研修会での実施項目は以下の通りです:
- - 情報収集ドローン: 公園内に設置されたターゲットをドローンが感知し、センサーによって画像・映像を撮影し、データを解析・転送。
- - 避難誘導ドローン: スピーカーを活用した音声情報による避難誘導。
- - 物資輸送ドローン: ウインチシステムを使い、重量約15kgの物資を空輸。
研修後に参加者からは、「複数のドローンからの情報が同じ画面で確認できてわかりやすい」「クリックすることで詳細を確認できるのは便利」「上空からリアルタイムで得られる映像情報は救助に役立つ」というフィードバックが得られました。
地域安全の支援としての今後の展望
リアルグローブは、今後も地域の安全と安心を支援するため、防災訓練の支援を継続していく予定です。また、Hec-Eyeは一般社団法人EDAC監修のもと、多くの場面での利用が期待されています。特に、救急医療や災害対応においての活用が見込まれています。
北九州市は九州の玄関口として、自然災害に対する対応策を強化するため、さまざまな取り組みを行っています。本研修会もその一環として位置付けられています。
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