不登校の居場所、4校目開校
2023-09-06 10:13:57

過去最多の不登校児童生徒増加、新たな居場所を創出:NPO法人ここが4つ目のフリースクールを開校

過去最多の不登校児童生徒、新たな希望の光:4つ目のフリースクール開校



2021年度、日本の不登校児童生徒数は過去最多の約25万人に達しました。いじめ、貧困、発達障害、精神疾患、虐待など、様々な困難を抱える子どもたちが、学校に通うことが困難になっている現状があります。

特にコロナ禍においては、休校措置が不登校の子どもたちに大きな影響を与えました。学校外での居場所を失い、孤立感を深める子どもたちが多く、精神的な負担は計り知れません。「もう無理だ」「助けてほしい」といった悲痛な声が、多くの支援機関に寄せられています。

さらに深刻なのは、不登校の子どもたちの約4割が、学校や相談機関に繋がっておらず、適切な支援を受けていないという現実です。自治体の教育支援センターを利用する子どもは、相談・指導を受けた子どものわずか12.7%にとどまっています。

こうした状況を背景に、大阪府吹田市に拠点を置くNPO法人「ここ」は、4つ目のフリースクール「阪急吹田校【おりまる】」を2023年10月に開校しました。

NPO法人「ここ」の活動:子どもたちの居場所と学びの場



NPO法人「ここ」は、不登校を経験した子どもたちのための学習支援、居場所支援、就労支援などを行う団体です。2008年の設立以来、行政の不登校支援機関を卒業した後も、高校中退や引きこもりといった困難に直面する子どもたちを支え続けてきました。

現在、小学1年生から高校3年生までの約60名が在籍し、吹田校【あまかり】、南吹田校【いどばた】、淡路校【ういるも】と、新たに開校した阪急吹田校【おりまる】の4つのフリースクールを運営しています。

4つ目のフリースクールの意義:多様なニーズへの対応



4つ目のフリースクールの開校は、増加する不登校の子どもたちへの支援体制強化の大きな一歩です。既存の3校では、定員が埋まっている状況や、地理的なアクセスの問題もありました。新校舎の開設により、より多くの不登校の子どもたちが、安心して通える環境が整います。

また、NPO法人「ここ」では、子どもたちの多様なニーズに対応するため、学習支援だけでなく、居場所づくり、社会参加支援にも力を入れています。子どもたちが安心して過ごせる居場所を提供し、将来に向けての希望を見出せるよう、多角的な支援体制を構築しています。

今後の展望:社会全体の課題解決に向けた取り組み



不登校問題は、子どもたち自身の問題だけでなく、家族や地域社会全体の問題でもあります。NPO法人「ここ」は、学校や家庭、地域社会との連携を強化し、不登校の子どもたちを支えるネットワークづくりに積極的に取り組んでいます。

今後、さらに多くのフリースクールを開設し、不登校の子どもたちへの支援体制を拡充していくとともに、社会全体で不登校問題への理解を深め、子どもたちが安心して成長できる社会を目指していきます。

不登校の子どもたち、そしてその保護者の方々にとって、NPO法人「ここ」の取り組みは、大きな希望の光となるでしょう。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人ここ
住所
大阪府吹田市内本町1-19-7
電話番号
06-6382-5514

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。