デフリンピックに向けたボランティアの活動
昨年の東京2020オリンピック・パラリンピックに続き、2024年11月に開催されるデフリンピックに向けた動きが加速しています。日本財団ボランティアセンター(通称:ボラセン)は、ボランティアとして活躍を希望する40名を集め、国際手話を学ぶセミナー「国際手話道場~デフリンピックに向けて~」を実施しました。このセミナーは、デフリンピック本番を前に、ボランティアのスキルを向上させるために特別にデザインされたプログラムです。
セミナー概要とカリキュラム
セミナーは、5月から7月の間に全4回にわたり行われ、参加者は日本手話、国際手話、更には世界8カ国の手話を学びました。第1回と第2回の講座では、国際手話の基本的な単語やフレーズ、ボランティア活動での会話に役立つ表現を中心に学びました。各グループには、ろう者の講師が参加し、実践的なグループワークを通じて国際手話の理解を深めていきました。
デフリンピックには、国内外から多くの選手や観客が集まるため、日本手話の基礎的な単語や表現を学ぶ時間も設けられました。
世界の手話に触れて
第3回と第4回では、実際に在留外国人や留学経験を持つろう者を講師として招き、韓国やアメリカなどの手話が紹介されました。参加者は、手話における共通点や文化の違いを体験し、手話を通じた多様性の重要性を再認識しました。これらのセミナーは参加者にとって、国際的な視野を広げる貴重な機会となりました。
デフリンピック選手との交流
また、セミナーの第1回には、日本代表選手が特別ゲストとして参加しました。デフ卓球やデフビーチバレーボールといった競技に内定した選手たちは、日本手話を用いて参加者と交流し、競技に関する経験や東京大会への意気込みを語りました。この交流によりボランティアたちのモチベーションは一層高まり、「選手たちと直接話すことで、応援したい気持ちが強くなった」との声が寄せられました。
参加者の反響
セミナー参加者からは、手話を学びながらコミュニケーションにおける重要なポイントについての気づきを得られたという意見が多く寄せられました。特に、多様な国の挨拶を学び、デフアスリートとの貴重な交流ができたことに感謝の声があがりました。
今後の講座と参加募集
デフリンピックの開催も近づく中、日本財団ボラセンでは初心者向けおよび経験者向けの様々な手話セミナーを計画しています。「教えて!いちろう先生『はじめての手話』」は、基礎から学ぶことができる講座で、オンラインでの参加が可能なため誰でもアクセスしやすくなっています。また、経験者向けのセミナーでは、デフアスリートと共に手話を使ったグループトークが行われます。
今後も多くのセミナーを通じて、多様性の理解を深めつつ、デフリンピックへ向けた準備を進めていく予定です。この機会にぜひ、手話を学ぶ一歩を踏み出してください!