新たな電力需給体制の構築へ向けて
株式会社エナリスが、2028年度における電力需給逼迫の解消に向けた企業参加者の募集を開始しました。日本社会が直面する電力需給の不安定さを背景に、同社はデマンドレスポンス(DR)を通じた電力供出に協力していただける事業者を広く求めています。昨今、電力の需給バランスが崩れる場面が増え、電力の安定供給が懸念されています。そのため、企業の協力が不可欠になっています。
参加のメリット
デマンドレスポンスに参加することで、事業者は自社の設備を有効活用し、電力需給の逼迫解消に貢献できます。これにより、2023年4月に施行された改正省エネ法に基づく「電気の需要の最適化」にも対応可能です。具体的な供出方法としては、蓄電池や自家発電機を用いた分散電源の制御、生産ラインの稼働時間のシフトなどがあります。参加は小規模の事業者でも可能で、特定の電力量を持たない場合でもサポートが行われます。
DR参加の流れ
エナリスは、2017年度からこの取り組みを継続して行っており、2022年度にはアグリゲーターの第1号として電気自動車(EV)を用いた電力供出の実績も有しています。参加を希望する企業は、自社の設備やニーズに基づいて最適な運用方法を提案してもらえるので、まずはコンタクトを取ることが重要です。募集対象の設備としては、自家発電設備や蓄電池などが挙げられ、参加規模は問いません。
募集要領
現在募集を行っている設備は以下の通りです:
- - 自社電力供給源として用いることが可能な設備(自家発電設備、蓄電池、蓄熱槽など)
- - 電力使用量を柔軟に変更できる生産設備や空調、照明等
この募集は2026年1月末までであり、対象設備は小規模が含まれることから、「1,000kW未満」の事業者にも門戸が開かれています。DRの実行には、事前の登録が必要で、年に最大12回の要請が可能です。
報酬制度
電力供出に対する報酬は契約量に応じて設定され、確定した電力量に基づいて報酬が支払われます。エナリスはこの取り組みの全体を通じてサポートを行うため、企業は安心して参加を検討することができます。
環境への配慮
エナリスは、自社の取り組みが再生可能エネルギーの主力電源化に貢献するだけでなく、新しいエネルギーのあり方を提案することで、持続可能な未来社会の実現を目指しています。2030年度までにGHG排出量を実質ゼロを宣言しており、環境への配慮が更に高まる中で、事業者の参加が望まれています。
最後に
この新しい試みに興味を持たれた企業関係者の方々は、ぜひエナリスのカスタマーサービスセンターに問い合わせてみてください。未来のエネルギー社会を共につくる第一歩を踏み出すチャンスです。