2024年9月度入札マーケット動向レポート
株式会社うるるが運営する入札情報速報サービス「NJSS(エヌジェス)」は、2024年9月の入札マーケット動向をまとめたマンスリーレポートを発表しました。このレポートでは、公示案件数や落札案件数、入札形式の割合、地域別の公示案件数などが詳細に要約されています。
1. 公示案件数と落札案件数の推移
2024年9月の公示案件数は142,018件で、前年同月比97%でした。また、落札案件数は120,050件で、前年同月比96%と、微減傾向が見受けられます。
2. 入札形式別割合
公示案件の入札形式を見てみると、「一般競争入札」が33.6%と最も多く、続いて「指名競争入札」が18.0%を占めています。物品入札では「見積(オープンカウンター)」の割合が49.8%に達しています。
特に、建設・工事の分野では、「一般競争入札」が58.3%と高い割合を示し、競争性のある入札形式が全体の90%以上を占めていることが明らかになりました。
3. 地域別公示案件数
近畿エリアを除く全エリアで前年より公示案件数が減少傾向にあります。これにより、地域ごとの入札競争状況や需要の変化が観察される結果となりました。
4. 業種別の詳細
業種カテゴリ別の公示件数を確認すると、前年比で最も伸びた業種は「包装・衣類関連」となっており、需要が高まっている状況がうかがえます。全体的には多くの業種が減少傾向にあるため、業界全体での慎重な動きが見られるのが特徴です。
5. 落札金額の増加
2024年9月の落札金額は前年比102%で推移し、一定の成長を見せています。
6. キーワード急上昇ランキング
2024年9月の入札検索キーワード急上昇ランキングでは、第1位に「石綿」、第3位に「振り仮名」、第19位に「戸籍」がランクインしました。特に「振り仮名」や「戸籍」は、法務省が改正戸籍法の施行日を発表したことが影響し、多くの関連入札情報に対する検索需要の急増を招いたと考えられます。この改正法では、全ての国民が戸籍上の氏名にふりがなを登録することが義務付けられ、2025年5月に施行される予定です。
レポートに掲載された事例としては、「戸籍振り仮名制度広報用ポスター及びリーフレット」や、「氏名の振り仮名に関する戸籍法改正に伴う戸籍総合システム改修業務」が挙げられます。
7. 調査概要
本調査は、2024年9月1日から9月30日までの期間にわたり、NJSSに登録された案件を対象に実施されました。また、すべてのデータは株式会社うるるの入札情報速報サービス「NJSS」に基づいて収集されています。
詳細なデータや調査概要は、「NJSS入札リサーチセンター」のウェブサイトから確認できます。これにより、今後の入札市場の動向を予測し、関心を持った業者や関係者が情報を取得しやすくなっています。