認知症予防の新たな挑戦
2025-03-04 15:20:55

名桜大学とヘルスケアテクノロジーズが共同研究を開始し認知症予防に挑む

名桜大学とヘルスケアテクノロジーズの新たな挑戦



公立大学法人名桜大学(沖縄県名護市)とヘルスケアテクノロジーズ株式会社が、認知症の早期発見と予防を目指す共同研究をスタートしました。このプロジェクトでは、AI技術を利用した新しい認知機能評価システムの開発を進めています。

背景



日本は急速な高齢化社会に突入しており、2025年には認知症高齢者が約472万人に達すると予測されています。その数は2060年に669万人弱にまで増加する見込みで、認知症に関連する医療や介護費用は年間11.2兆円にも及ぶと言われています。また、軽度認知障害を持つ高齢者の中で、毎年10~30%は認知症へと進行することがわかっています。このため、早期発見と適切な介入が求められています。

現行の認知症スクリーニング検査は、身体的・精神的に大きな負担を伴うため、評価が難しい状況にあります。しかし、名桜大学とヘルスケアテクノロジーズは、日常生活に溶け込んだ形で検査を行うことができる新しいAI技術の開発を目指しています。

共同研究の内容



本研究では、ヘルスケアテクノロジーズのアプリ「HELPO」を活用し、スマートフォンから収集される歩行データを用いて認知機能を評価します。この手法により、参加者は身体的な負担を感じることなく、日常生活の中で行われるデータ収集が可能となります。

具体的には、名桜大学が実施している「やんばる版プロジェクト健診」の一環で、沖縄県内の対象者から取得した歩行データを元に、ミニメンタルステート検査(MMSE)が行われます。このデータをAIモデルに組み込むことによって、より簡便かつ効果的に認知機能を評価できる仕組みが整います。

このアプローチにより、認知症の早期発見や予防につながるだけでなく、患者及びその家族にかかる負担を軽減し、医療費の適正化にも寄与することが期待されています。名桜大学学長の砂川昌範氏は、8年計画で11の疾患に対する予兆モデルを開発する「もとぶコホート」プロジェクトの開始を報告し、AI技術を用いた健康予報の実現を目指しています。

ヘルスケアテクノロジーズのビジョン



ヘルスケアテクノロジーズは、人々が健康であることを意識しなくても良い社会の実現を目指しています。この共同研究に注力することで、日常的に得られるデータを基にした認知機能予測AIの構築が可能になると信じています。

組織のアプローチ



ヘルスケアテクノロジーズは、ソフトバンクが設立した会社で、日本の医療課題に対応するためのヘルスケアプラットフォームを提供しています。この取り組みの中で、認知症予防をはじめとした社会的課題に取り組むことは、同社の使命でもあります。

今後、名桜大学とヘルスケアテクノロジーズはこの共同研究を進め、日本のヘルスケアの未来に寄与することを目指しています。特に、AIを活用した新たな健康管理手法の開発は、超高齢社会における大きな一歩となるでしょう。これにより、健全な生活を送る人々が増え、医療費の負担も軽減されることが期待されます。

今後の動きに注目が集まります。


画像1

画像2

会社情報

会社名
ヘルスケアテクノロジーズ株式会社
住所
東京都港区芝二丁目28-8
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。