イノベーションの壁
2025-09-24 13:42:09

早稲田大学とシフト・ビジョンが挑むイノベーションの壁

早稲田大学とシフト・ビジョンが進めるイノベーションの革新



2025年7月1日、早稲田大学ビジネススクールの牧兼充准教授と株式会社シフト・ビジョンが共同研究を始めることを発表しました。この研究は、日本の中堅企業におけるイノベーションの成功確率を引き上げ、持続的な事業成長を図ることを目的としています。

研究の目的とアプローチ


本研究では、イノベーション創出を妨げる「人間のバイアス」に着目し、科学的思考法を導入することで、新しいマネジメント手法を開発します。具体的には、「ヒューマン・センタード・イノベーション・マネジメント」、「科学的思考法」、「エビデンス・ベースド・マネジメント」を組み合わせ、実践的なプログラムを構築します。

ハードとソフトの側面からのアプローチ


研究は、ハードな側面とソフトな側面からの両面アプローチで進められます。ハードの側面では、仮説検証の繰り返しによる合理的な意思決定を促進します。

  • - 科学的思考法: これは、仮説を立て、実験や検証を通じて因果関係を見極める手法であり、直感に依存しない判断を可能にします。
  • - エビデンス・ベースド・マネジメント: 施策と成果を明確に関連付け、データに基づいた意思決定を行うことで、再現性のある成果を実現します。

一方、ソフトの側面では、多様性を生かした組織を形成し、「ヒューマン・センタード・イノベーション・マネジメント」を適用します。具体的には、無意識のバイアスを理解し、組織の思い込みを克服する方法を模索します。

  • - 多様性を活かした組織ダイナミクス: 多様な見解を取り入れることで、偏りや思い込みを減少させます。

日本企業のイノベーション課題


現在、日本企業のイノベーションは思うように成果が上がっていないのが実情です。その背景には大きく2つの課題が存在します。
1. 意思決定プロセスにおける人間中心の視点の欠如: 認知バイアスの影響を受けやすいため、不確実な環境では直感や経験に頼りすぎると、誤った判断を下す恐れがあります。
2. 科学的エビデンスに基づいた検証の不備: 施策の成果がどのように変化したのかについての因果関係が弱く、エビデンスに基づく再現性のある戦略が立てにくいのが現状です。

これらの課題を乗り越えるためには、人間のバイアスに着目したソリューションが不可欠です。意思決定に根拠を持たせ、一つ一つ積み重ねることで、持続的で再現性のあるイノベーションを実現する道筋が見えてきます。

牧兼充准教授の経歴


牧兼充准教授は早稲田大学ビジネススクールの准教授として、プレーリリサーチを適用しながら、技術経営やアントレプレナーシップなどを専門に研究しています。その学際的な活動は、日米の大学間での人材育成やエコシステムの形成に寄与しています。彼は、経済産業省や内閣官房での委員としても活動しています。

今後の展望


この共同研究の開始を記念して、特別セミナーが開催されます。セミナーの内容は、日本企業におけるイノベーション創出の課題や、新たなイノベーション・プログラムの紹介を含むものです。日時は2025年10月22日、参加は無料でオンライン参加も可能です。

この研究を通じて得られる知見は、さらなるイノベーションの促進と企業の成長に寄与することが期待されています。


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会社情報

会社名
株式会社シフト・ビジョン
住所
東京都港区虎ノ門1-16-6虎ノ門RAPO-TOビル UCF703
電話番号

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