新たな不動産再生の動き
三菱HCキャピタルグループの三菱HCキャピタルリアルティとリノベる株式会社が、合弁契約を締結しました。これにより、彼らは不動産再生を中心としたプロジェクトマネジメント事業を始動させることになります。新たに設立される合弁会社「リテラム株式会社」が、その主体となります。
合弁会社設立の背景
近年の建築費の高騰や、企業の経営環境の変化に伴って、企業が保有する不動産の有効活用への関心が高まっています。特に公共不動産の老朽化や歴史的建造物の再利用のニーズも高まり、リノベーションやコンバージョンの需要が急増しています。これらは経済的合理性だけでなく、地域の文化や歴史を受け継ぐためにも重要な手法となっています。
リノベーションは、CO2の排出を最大75%削減し、廃棄物を最大96%も減らすことができるため、持続可能な社会の実現にも寄与するのです。このような背景から、両社は資本業務提携契約を結び、協力体制を築いていくことを決定しました。
リテラムのビジョン
新設されるリテラム株式会社は、都市・地域の再生を目指し、さまざまなアセット(ホテル、レジデンス、商業施設など)の価値を最大化することをミッションとしています。具体的には、再生による資産価値向上を図ると共に、サーキュラーエコノミーや脱炭素といったテーマを注力して進めていく予定です。
今後の展開として、2030年までに累計1,000億円規模のプロジェクトを組成し、不動産再生事業のリーディングカンパニーを目指すとのこと。リノベるが持つ全国規模のリノベーションプラットフォームと、三菱HCキャピタルの顧客基盤を活かすことで、広範囲なプロジェクトが期待されています。
新しい価値の創造
「リテラム」の名称には、土地や都市、そして再生成を意味する「terra」が含まれており、地域に新たな価値を生み出すことを目指しています。これからの不動産業界では、単に新しいものを建てるのではなく、既存のものをいかに再生し、また新しい形に変えていくかが鍵となるでしょう。
まとめ
不動産業は今、大きな転換期を迎えています。三菱HCキャピタルとリノベるの合弁によって、新しい形の不動産再生が進むことが期待され、持続可能な社会を築くための先駆けとなるでしょう。これからの動向に注目です。