幻の「寒山拾得図」
2019-11-26 08:00:11

与謝蕪村の幻の名画「寒山拾得図」を本堂に奉安するプロジェクト

与謝蕪村の「寒山拾得図」とクラウドファンディングプロジェクト



与謝蕪村による名画「寒山拾得図」は、江戸時代中期に描かれた大作で、現在も香川県丸亀市の妙法寺で所蔵されています。しかし、この作品が公開されたのはわずか2回に過ぎず、実際に目にする機会が限られています。そこで、妙法寺ではこの幻の名画をデジタル技術を用いて複製し、本堂に奉安するプロジェクトを立ち上げました。

幻の名画「寒山拾得図」とは


「寒山拾得図」は、蕪村が描いた4枚の襖絵として使われていました。もともと旧本堂の内陣と外陣の間を仕切っていたこの作品は、蕪村の魅力を存分に伝えています。寒山は詩を作る禅僧で、拾得は雑務をこなす存在であり、彼らの自由奔放な姿が描かれています。これは、禅の教えを象徴する重要な作品です。

複製プロジェクトの背景


しかし、この名画は昭和42年に黒色油性マジックで落書きされるという痛ましい事故に見舞われました。その後、修復作業が行われ、見事に復元されたものの、依然として多くの人々に見てもらう機会が少ないままでした。そこで、デジタル複製技術により、より多くの人とこの作品を分かち合いたいという思いからプロジェクトが立ち上げられました。

クラウドファンディングの詳細


現在、クラウドファンディングを実施中です。目標金額120万円で、主に収蔵庫からの搬出費やデジタル撮影費に充てられます。これにより、高解像度で作品が撮影され、それを基にデジタル複製が制作される予定です。この複製を通じて、多くの人々が蕪村の作品を見られるようになることを目指しています。

妙法寺の重要性と与謝蕪村の関わり


香川県の妙法寺は、与謝蕪村と深い関わりを持つ寺院です。蕪村は当時、妙法寺に滞在し、客殿や仏間の襖絵を描き、今日まで大切に保存されています。蕪村の作品は重要文化財に指定されており、その価値は高く評価されています。特に「寒山拾得図」は、彼の画業の中でも特に優れた作品の一つとされています。

まとめ


今回のプロジェクトは、与謝蕪村の素晴らしい作品を後世に伝えるための重要な一歩です。クラウドファンディングの成功によって、この幻の名画を多くの方々にお届けし、より広く知っていただける機会になることを願っています。興味のある方は、ぜひプロジェクトへの支援を検討してください。

会社情報

会社名
妙法寺
住所
香川県丸亀市富屋町9番地
電話番号
0877-22-7881

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