バヌアツの保健ケアサービス強化プロジェクト
2026年2月10日、バヌアツ共和国・ポートビラで新たな取り組みが始まりました。日本政府の資金協力のもと、国連児童基金(UNICEF)が支援するこのプロジェクトは、離島に暮らす3万人以上の住民が、災害時にも安全で強固な保健ケアサービスを受けられるようにするものです。
バヌアツは、数多くの自然災害に直面する国であり、特に近年は強力なサイクロンが頻発しています。これにより、住宅や学校、医療施設が甚大な被害を受けることが多く、2024年にはマグニチュード7.4の地震が発生し、多くの人々が影響を受ける事態となりました。そのため、保健サービスの提供が難しくなり、特に離島地域では基本的な衛生状態が悪化するなどの問題が生じています。
取り組みの背景
バヌアツの保健ケア施設は様々な課題に直面しており、約4分の1の施設では安定した電力供給が確保できません。これにより、ワクチンの冷蔵保管なども困難となり、医療機器の利用や夜間診療の提供が制約されています。さらに、水道が使えない施設やトイレがない施設も多く、衛生面でのリスクが懸念されています。これらの現状を改善するため、この新しい計画が立案されました。
プロジェクトでは、特に母子保健に必要な医療機器を整備し、緊急時の備えと対応能力の向上を図っています。また、保健員に向けた研修も行われ、正しい知識と技術をもったスタッフが、地域の安定した保健ケアサービスを提供できるようになります。
支援内容と成果
この計画により、20か所のプライマリ・ヘルスケア施設が災害に対する耐性を持つように改修されます。具体的には、安全な水の供給システム、改良されたトイレや手洗い場、さらに太陽光発電などの持続可能な電力供給を確保するための設備が導入されます。これにより、平時と緊急時の両方において、地域住民が必要な医療サービスを受け続けられる環境が整います。
UNICEF太平洋地域事務所のロシュニ・バス代表代理は、「本支援は、災害時でも保健サービスが継続できるよう支援します」とコメントしています。
期待される影響
この新たな取り組みは、バヌアツのコミュニティにおける防災体制の強化にもつながります。情報伝達や早期警報、村の保健員のサポートを通じて、地域住民の健康と安全が保障され、信頼性のある医療が提供されるようになります。
バヌアツ保健大臣のジョン・スティル・タリ・ケトゥ氏は、「特に遠隔地におけるプライマリ・ヘルスケアの強化が、国民の保護につながる」と述べ、このプロジェクトの価値を強調しています。
日本の奥田直久大使は、「バヌアツの人々に寄り添った取り組みを進め、持続可能な未来への貢献を目指していく」と語っています。
まとめ
このプロジェクトは、バヌアツ政府、日本政府、UNICEFが連携し、同国の保健システムを強化するものです。国家の優先事項に沿って、災害に強い医療サービスの提供を目指すこの取り組みは、地域住民の健康と生活の質を向上させることが期待されています。また、これによりバヌアツの人々が直面する困難な状況に対し、支え合う体制を築いていくことが求められています。