国立公文書館 企画展「世界へのまなざし」
現在、東京の国立公文書館では、江戸時代の海外知識に焦点を当てた企画展「世界へのまなざし」が開催されています。展覧会は2025年12月7日まで続きます。
江戸時代には、幕府が海外との接触を管理していましたが、8代将軍の徳川吉宗が輸入書籍の制限を緩めたことで、多くの海外の情報や知識が日本に流入しました。その結果、江戸時代の人々はどのようにこの新しい知識を受け入れ、生活に影響を与えたのか、今回の展覧会では多角的に探ります。
展示内容と見どころ
展覧会では、内閣文庫が所蔵する貴重な資料をもとに、18世紀に日本に来航した外国の使節や、その時代に輸入された書籍、また江戸時代の著名な文化人が行った海外研究に関する著作が紹介されます。これらの資料は、当時の人々がどのように国際的な視点を形成したのかを示す重要な証拠です。
特に注目したいのが、琉球使節が江戸城に登城する際の行列を描いた作品「宝永七年寅十一月十八日琉球中山王両使者登城行列」と、間宮林蔵が行ったカラフト調査を基にした地誌・民俗誌『北夷分界余話』です。これらの資料はいずれも国の重要文化財に指定されています。
展示解説会
11月17日には、企画展の担当者による展示解説会も行われます。このイベントは毎回好評を得ており、参加者は解説を通じてさらに深く展覧会を楽しむことができます。
定員が限られているため、事前の申し込みが必要です。こうした機会を利用して、江戸時代の知識と文化に触れるのは非常に貴重な体験になることでしょう。
まなびシートの配布
来場者にはまなびシートが配布されており、問題を解きながら展示の見どころを楽しむことができます。これは家族連れにとって魅力的な追加要素で、展示を一層楽しむ手助けとなるでしょう。
デジタルスタンプラリー
また、本企画展は、東京文化財ウィーク2025にも参加しており、文化財カードの配布やデジタルスタンプラリーの地点としても機能しています。参加者が周辺の文化財を訪れることで、日本の文化・歴史に対する理解が深まります。
企画展の詳細
- - タイトル:「世界へのまなざし―江戸時代の海外知識―」
- - 場所:国立公文書館本館展示ホール(東京都千代田区北の丸公園3-2)
- - 開催期間:令和7年10月11日(土)~12月7日(日)【休館日:11月16日、23日、24日】
- - 開催時間:午前9時15分~午後5時00分(最終入館は4時30分)
この機会に国立公文書館を訪れ、江戸時代の海外との関係を深く考察してみてはどうでしょうか。また、詳細な情報や申込みについては、国立公文書館の公式サイトをチェックしてください。