ALGO ARTIS、AGC鹿島工場における生産計画の革新に向けたPoC開始

ALGO ARTISがAGC鹿島工場で行う生産計画PoC

東京都港区に本社を構える株式会社ALGO ARTISは、AGC株式会社の鹿島工場にて、生産計画スケジューラ「Planium（プラニウム）」のPoC（概念実証）を2025年6月から開始することを発表しました。この挑戦は、化学品の生産計画業務を再構築し、属人化の解消、業務負荷の軽減、さらには生産効率の向上を図ることを目的としています。

生産計画業務の課題とPoCの目的

化学品の生産計画業務は、多種多様な条件が絡み合っており、その複雑さから製造業の中でも特に難易度が高いとされています。AGCが取り扱うウレタン関連製品の生産においても、計画業務には以下の課題があります。

- 需要変動や製造状況に応じた頻繁な計画調整が求められるため、業務が属人化しやすい。
- 老朽化した既存の計画システムによる保守性や柔軟性に対する不満。
- 複雑な制約条件や設備能力の可視化が不十分で、業務の改善が難しい。

これらの課題を享受して、新しいシステムの導入が急務とされています。

Planiumによる課題解決のアプローチ

ALGO ARTISは、独自の生産計画スケジューラ「Planium」を活用して、次のようなアプローチを取ります。

1. 自動スケジュール策定

Planiumは、化学業界特有の複雑な条件を反映した現実的な生産計画を自動で生成します。これにより、手動による計画修正が大幅に削減されます。

2. 柔軟なUI設計

長年の業務フローに基づいたユーザーインターフェースを重視し、現場での運用定着を促進させます。このアプローチにより、ユーザーがシステムを使いやすくなることを目指しています。

3. 情報の一元管理

Planiumは計画立案に必要な情報を一元的に管理し、属人作業を削減します。これにより、業務の判断スピードが向上することが期待されています。

AGCのコメントと今後の展望

AGC鹿島工場のウレタン製品課長である浅野真氏は、現行システムの問題点として、人手による修正が多く、業務負荷が大きいことを挙げました。これを解決するために、Planiumの導入を決定したとのことです。また、PoCを通じて、この新システムが他の製品にも展開できるかどうかを確認し、全体の業務改善につなげたい考えを示しました。