広島とルワンダの平和
2025-09-11 12:17:22

広島とルワンダ、平和を結ぶ特別支援教育の新たな試みについて

広島とルワンダ、平和を結ぶ特別支援教育の新たな試み



9月10日、広島市立広島特別支援学校で行われた「世界とつながる学びプロジェクト」の講演会が注目を集めました。このプロジェクトは、NPO法人なかよし学園プロジェクト(千葉県)によるもので、広島とアフリカ・ルワンダを結ぶ新しい学びの形を模索しています。

プロジェクトの始まりと背景



本講演会は、8月5日に行われた教職員向けの事前研修に続いて実施されました。研修時には、生徒が作成した平和ポスター3点が預けられ、ルワンダへ届けられました。このポスターは、8月18日から25日にかけて行われたなかよし学園のルワンダプロジェクトの一環として、現地の学校に届けられたのです。

講演当日は、ポスターが海を渡り、広島に戻るまでの過程が紹介され、生徒たちは自分たちの作品が世界とつながる感覚を体験しました。

ルワンダの歴史と広島のつながり



ルワンダでは1994年に大規模なジェノサイドが発生し、1世代が犠牲となった歴史があります。国連は4月7日を「1994年ルワンダ・ツチに対するジェノサイドを考える国際デー」と定め、この悲劇の記憶を伝えています。広島もまた被爆の歴史を持つ地。これらの負の遺産を抱える二つの地域が、平和の共創を目指してつながることは重要な意味を持ちます。

プロジェクトの実施内容



「世界とつながる学びプロジェクト」は、以下の5つのステップで構成されています。

1. 創作(Create):生徒が平和ポスターを制作し、その思いを形にする。
2. 共有(Deliver):制作したポスターをルワンダの学校に届け、現地の子どもたちと交流する。
3. 共創(Co-create):ルワンダの子どもたちと一緒に平和メッセージを重ね、共同制作を行う。
4. 還流(Return):現地での反響が広島へ戻り、生徒たちが国際的な学びを得る。
5. 拡張(Scale):得た経験を次の制作や地域活動に活かす。

この一連の流れにより、生徒はただの受け手に留まるのではなく、世界の変化を促す担い手として立ち上がれる機会を持つのです。

現地の反応と教育の未来



広島市特別支援学校の生徒たちは、講演会で自らのポスターがルワンダに届く瞬間を見たことで目を輝かせました。教員もその姿に驚き、平和の実現に向けた意識の変化を実感したと言います。生徒たちからは「世界の子どもへの教材を作りたい」との声も上がりました。この結果、広島の特別支援教育の質を示す重要な事例となったわけです。

なかよし学園の今後の展望



今後、なかよし学園は広島からさらなる平和教育のメッセージを発信し、国内外の教育現場において「支援される側から支援する側」への主語の転換を推進する計画です。特別支援教育を通じて、未来を担う平和の担い手を育成し、SDGs目標4「質の高い教育をすべての人に」を具現化することを目指します。

このプロジェクトは、広島発で世界規模に広がる可能性を秘めており、小さな行動の積み重ねが平和の実現に繋がるというメッセージを全ての教育現場に届けることが期待されています。なかよし学園は、その活動を通じて広島とルワンダの架け橋となることを信じて、今後も取り組みを続けていくでしょう。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

会社情報

会社名
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
住所
千葉県松戸市小金原4-14-14
電話番号
047-704-9844

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。