新技術が洪水対策に
2024-08-28 14:46:12

太陽工業の新技術が洪水対策に貢献、実証実験成功

洪水対策の新たな希望:太陽工業の「ブリーザブルシート」



近年、気候変動の影響により頻発する洪水。この問題に立ち向かうべく、太陽工業株式会社は新たな「粘り強い河川堤防」に関する技術を提案しました。特に、同社が開発した透気防水シート「ブリーザブルシート」が最近の実証実験でその有効性を示しました。これは、堤防の越水に対する対策の一環として重要な進展です。

実物大堤防越流実験の実施



2023年3月に、一般財団法人国土技術研究センターが公募した技術において、太陽工業は「ブリーザブルシート」を応募しました。このシートは堤防高2.5メートル、天端幅3.0メートル、法勾配1:2で設計された実物大モデルを用いた越流実験を受けました。
技術の開発においては、越流に対する性能の確認が不可欠であり、実験の結果は非常に好感触でした。

実際に、2019年の台風19号による堤防決壊の86%が越水によるものであったことから、堤防から越水した場合でも住民の避難時間を確保するための技術が求められています。この実験では、越流水深30センチメートルの条件下で3時間越流を維持することが求められました。

「ブリーザブルシート」の特長



「ブリーザブルシート」は、防水性能と透気性能に優れた3層一体型のシートです。土壌や河川水の浸透を抑制しつつ、同時にシート全体で空気が透過します。これにより、堤体内の間隙空気が迅速に排出され、空気圧の上昇を防ぎ、エアーブロー現象や堤体の損傷リスクを抑えます。

過去には愛知県矢作川堤防補強工事においてもその効果が確認されており、評価が高まっています。

実験内容と結果



実験は、越流水深が30センチメートルまで徐々に水位を上げる手法で行われ、3時間以上にわたる越流を維持。しかし、実験結果は期待以上でした。越流実験前と越流後の各部位の高さの変位差はわずか8ミリメートル以下で、堤防の高さはしっかりと維持されました。また、目視観察によっても変状が見られず、耐侵食性能も確認されています。

認められた技術



太陽工業の技術評価は「分類B」とされ、引き続き技術開発が求められるとの評価を受けました。このような技術革新が実堤防でのパイロット施工に進展することで、さらなる性能向上が期待されます。

太陽工業の目指す未来



太陽工業は、経済性、施工性、デザイン性を兼ね備えた大型膜面構造物のリーディングカンパニーです。環境問題への取り組みも積極的に行っており、「膜の無限の可能性を引き出し、お客様に感動と快適な環境をお届けします。」という理念のもと、さまざまな社会貢献を行っています。
「ブリーザブルシート」は、その一環として、今後も持続可能な社会の実現に向けた重要な技術として注目されるでしょう。


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会社情報

会社名
.css-zir7v7{font-size:15px;font-weight:600;line-height:1.5;color:rgba(0, 0, 0, 0.7);}太陽工業株式会社
住所
大阪府大阪市淀川区木川東4-8-4太陽工業本館
電話番号
06-6306-3033

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