空気から生まれる水、新たな循環型社会への挑戦と実証実験

空気から生まれる水の未来

災害時でも安心して暮らせる社会を築くために、キヤノンマーケティングジャパン株式会社と株式会社FREEが共同で、空気製水機を用いた水循環型ソリューションの実証実験を開始しました。このプロジェクトは、2025年9月から岐阜県土岐市で実施され、さまざまな環境下で水不足を解決することを目的としています。

実証実験では、空気製水機を用いて、雨水および大気中の水分から飲料水を自給自足できるシステムが構築されます。このシステムは、災害やインフラが途絶えた状況下でも、住民が安全に生活できるための重要な手段として期待されます。

水循環型ソリューションの仕組み

この実証実験では、空気から水を生成する「空気製水機POTORI」を中心に、水を生成し消費し、浄化して再利用する流れを提供します。土岐市の一軒家に設置され、2025年9月から2026年3月までの間は、日々の水質や製水量に関するデータの収集が行われます。これにより、空気製水機を用いる新たな水循環システムの実用化を加速させることが目的です。

FREEの開発した「空気製水機POTORI」は、環境に優しい特徴があり、特に災害時や水資源が限られている地域においても安定的に活用できる点が際立っています。家庭用から業務用まで幅広く展開可能で、持続可能な水供給を実現します。

オフグリッドでの水循環

また、この実証実験では、水だけでなく電力面にも配慮されており、太陽光パネルと蓄電池を駆使して、公共の電力や水道、下水といったインフラに依存しない完全なオフグリッドの環境を作り出します。このアプローチにより、インフラ未整備地域であっても安定した水と電力の供給が可能になります。

キヤノンMJは、社会のさまざまな課題解決に向け、オープンイノベーションを推進しています。今回のプロジェクトでは、マーケティング支援を手掛けながら、空気製水機と循環システムの組合せによる新たな生活用水ソリューションの創造を目指しています。持続可能な発展を実現するために重要な役割を果たすことでしょう。