RFIDセンサーシステム
2024-08-29 12:29:01

デジタル技術を活用したハルシネーションを抑えるRFIDセンサーシステムの導入

長谷工コーポレーションとTOPPANエッジの協力によるRFIDセンサーシステムの実現



株式会社長谷工コーポレーションとTOPPANエッジ株式会社は、建設現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するため、2020年4月から共同で研究開発を続けてきました。その成果として、コンクリートの硬化具合を遠隔で確認できる「RFIDセンサーシステム」を開発しました。このシステムは、RFID技術と温度センサーを活用しており、特許申請も行っています。

施工の効率化と環境への配慮



従来の建設業界では、コンクリートの硬化状態を確認するために外部機関による圧縮強度試験が必要でした。そのため、型枠を取り外すタイミングを適切に判断するのが難しく、施工効率の低下やCO2排出量の増加が懸念されていました。しかし、この新しいRFIDセンサーシステムを導入することで、硬化初期のコンクリート強度をリアルタイムでモニタリングできるため、迅速な次の施工工程へ移行できるようになります。これにより、外部試験を不要にし、作業効率の向上とともに、コンクリート供試体の削減が期待できます。

システムの仕組みと特長



このシステムの核心は、型枠の内側に設置されたRFIDセンサーです。このセンサーがコンクリートの温度を測定し、測定データは型枠の外側に設置されたリーダーで無線通信を用いて記録されます。その後、自動でクラウドに転送され、建築基準法に基づく推定式によりコンクリートの強度を推定します。これにより、リアルタイムでの強度発現確認が可能になり、現場での迅速な判断ができるようになります。

また、RFIDセンサーはシール状で非常に薄く、型枠内部への設置も容易です。特別な配線や型枠の加工が不要なため、現場での施工がシンプルになります。型枠を外した後も、センサーの痕跡がほとんど残らないため、後続の手直しや仕上げ作業に影響を与えません。

今後の展望と持続可能な建設業



長谷工コーポレーションとTOPPANエッジは、このRFIDセンサーシステムの実証実験を2024年の初めから開始し、その後の導入に向けた運用方法の確立を目指しています。2025年度中には本格導入を予定しており、業務効率化や環境負荷の低減に寄与することが期待されています。今後も、働き方改革を推進し、CO2排出量や廃棄物の削減を通じて持続可能な建設業の実現を目指していきます。

このRFIDセンサーシステムは、デジタル技術の導入による一例であり、今後の建設業界の発展に大いに貢献することでしょう。各施工現場での普及が待たれます。


画像1

画像2

画像3

会社情報

会社名
TOPPANホールディングス株式会社
住所
東京都文京区水道1-3-3
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。