「横浜歴史重ね地図」が公開される
公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団が管理運営する横浜開港資料館と横浜都市発展記念館は、神奈川県立歴史博物館と協力し、2023年8月28日より「横浜歴史重ね地図」のウェブサイトを公開しました。この新たな取り組みは、過去と現在の横浜をつなげるための独自のアプローチを提供します。
この地図は、現代の横浜の地図に幕末・明治・大正の時代の地図を重ね合わせたもので、歴史的な視点から横浜の都市の変遷を視覚的に捉えることが可能です。地図上には各時代に存在した歴史的なスポットが表示され、それぞれの場所についての詳細な解説が添えられています。これにより、横浜の歴史の深さを直感的に理解できるようになっています。
「歴史重ね地図」の特徴
この「横浜歴史重ね地図」は、過去の地図を現在の基準に合わせて表示するために、地理院タイル(国土地理院)を利用しています。地図画像の形状を歪ませる特殊な処理も施されており、利用者が歴史的な情報を現地の風景と照会しながら理解できるようになっています。また、情報はあくまでおおよその位置を示すに留まるため、実際の地理と100%一致するわけではありません。それでも、ユーザーにとっては、歴史を感じながら横浜を体感できる一歩となるでしょう。
歴史的スポットの紹介
地図上に示されているスポットには、例えば1842年に設立されたオリエンタル銀行が含まれています。この銀行は幕末に横浜に進出し、居留地に建物を構えたもので、鉄道建設に関連した債券発行も担当していました。また、安政6年(1859)に築造された西波止場も重要な歴史的スポットです。西波止場は、横浜の最初の波止場であり、時代とともに「象の鼻」と呼ばれるようになりました。
これらの解説は、横浜開港資料館が所蔵する資料を基にしており、当時の様子を知るための貴重な手掛かりを提供します。
研究の背景
「横浜歴史重ね地図」の公開は、2021年から3館が共に進めてきた都市横浜「歴史空間」復原への調査研究事業の一環です。このプロジェクトを通じて、横浜という街の多面性を深く掘り下げる取り組みが続けられています。研究の成果を一般に公開することで、横浜が持つ歴史的な価値を広め、次世代に受け継ぐことを目的としています。
横浜の歴史に触れる
また、横浜開港資料館は横浜開港百年を記念して開館した資料館で、19世紀半ばから関東大震災に至るまでの資料を収集・保管しています。ここで得られる情報は、横浜の歴史を次世代に伝え、「近代横浜の記憶装置」としての役割を果たしています。横浜都市発展記念館も、歴史的建物を活用した展示が行われています。
そのため、これらの施設を訪れることは、実際に資料を手に取りながら横浜の歴史を体感できる貴重な機会です。
まとめ
「横浜歴史重ね地図」は、横浜の過去と現在をつなぎ合わせる新しい試みとして、多くの人々に歴史の魅力を伝えることでしょう。現在でも続く横浜の都会的な魅力は、こうした歴史的な背景が育んできたものです。この機会に、ぜひ横浜の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。