レーシングカー技術者が生み出す音楽の新たな美、特別なチェロケース

音楽とレーシングカー技術が融合した新たなハーモニー

滋賀県米原市に本社を置く株式会社童夢が、音楽とモータースポーツの技術を結びつけた特別なプロジェクトを立ち上げました。チェリストの柴田花音さんのために製作されたカーボン製のチェロケースは、レーシングカー開発で培った技術を基にしています。同社の持つ複合素材技術と構造設計ノウハウが生かされ、かつてない形で音楽の世界に革新をもたらしました。

プロジェクトの始まり

このプロジェクトは、TEAM GOHの代表を務める郷和道氏の発案から誕生しました。柴田花音さんが使用していたカーボン製ケースに注目し、音楽とモータースポーツ、そしてイタリアと日本の文化を繋ぐ新たな試みに発展したのです。300年以上の歴史を持つ名器を守るために、童夢の設計と原田則彦氏のデザインが結集し、精密かつ美しいチェロケースが完成しました。

技術とデザインの融合

このチェロケースは全体がフルカーボン製で、内装にはイタリア製のシルク素材が使われています。軽量化と高剛性を追求したモノコック構造を採用し、楽器のニス塗装を傷めない工夫が施されています。また、チェロケースとしては珍しい、弓を4本収納できるデザインも魅力です。

童夢は「軽く、強く、美しく」をモットーに、ガレージから始まったレーシングマシンの開発の中で、工学が文化に浸透していく様子を体現しようとしています。

チェロケースのデザイン

原田則彦氏が手がけたデザインは、シンプルでありながらも流麗で、楽器の美しさを際立たせる仕上がり。全体を包むように流れる稜線が特徴で、音の豊かさを感じさせるものとなっています。美しさだけでなく、使用感や実用性も兼ね備えており、実際に柴田さんが演奏活動を行う上での頼もしいパートナーとなっています。

柴田花音さんの声

柴田花音さんもこのチェロケースについて感激の声を寄せています。「私が演奏しているチェロは1694年製の名器で、その楽器を守るために生まれたこのケースは、私にとってかけがえのない存在です。日々、このケースが共にあることで安心して旅を続けることができています」と語ります。

まとめ

このように、童夢の英知とイタリアのデザインが融合した特別なチェロケースは、ただの楽器ケースにとどまらず、音楽とモータースポーツの新たなつながりを象徴する存在となっています。

本チェロケースは受注生産に対応予定で、多くの人々に手に取ってもらえる日が待たれます。音楽と技術が出会い、新たな美が生まれる瞬間を見逃さないでください。