新たな野生動物アプローチ
2025-12-15 14:35:16

野生動物問題の解決に向けた新たなアプローチが提案される

野生動物問題の解決に向けた新たなアプローチが提案される



2025年12月21日、東京都新宿区の早稲田大学国際会議場において開催される「第30回『野生生物と社会』学会大会」のテーマセッション「海外の野生動物問題へのアプローチ」に、株式会社Wildlife Venturesの代表赤石旺之氏が登壇します。本大会は、野生生物と人間との関係性に関する多様な知見を持つ専門家たちが一堂に会し、さまざまな視点から情報を共有する場として、近年ますます注目を集めています。

新たな試み「養蜂箱フェンス事業」


近年、ケニア・マサイマラでは、アフリカゾウと地域住民との間に摩擦が生じることが問題視されています。特に、ゾウによる農作物への被害は、人口増加や農地の拡大とともに深刻化しており、これは地域住民にとって経済的損失を引き起こすだけではなく、ゾウの違法殺傷などの問題も引き起こしています。このような背景に対処すべく、赤石氏が提唱するのが「養蜂箱フェンス事業」です。この模型は、ゾウがハチに忌避反応を示す特性を利用したもので、周囲に設置した養蜂箱がゾウの侵入を防ぐ仕組みになっています。

保全と生計の両立


事業は、農地の周囲に養蜂箱を設置し、そのハチミツを販売することで地域住民の収入につながる双方向の利益をもたらします。具体的には、採れたハチミツの販売が地域住民の現金収入の一部となり、経済的に持続可能な生活を実現する手助けをしています。今回の講演では、ケニアの現地のNGOや保護区との協力関係の構築も含め、この事業がどのように進行しているのか、そして今後の課題についても触れられる予定です。

知識の交流が目指す部分


赤石氏は、この大会での発表を通して、日本における野生動物管理の知見がアフリカの現場でどのように生かされるかを議論することも計画しています。「野生生物と社会」学会大会は、研究者や実務者が集まる場ですので、他の国々、例えばタイ、ブータン、タンザニアの事例と照らし合わせながら、日本の経験と知見が海外で適用できる可能性について論じられることが期待されています。赤石氏は、この双方向の学びが日本からアフリカへのフィードバックを促進し、両地域における野生動物問題解決の糸口になることを願っています。

アカデミアと実践が連携する重要性


Wildlife Venturesは、アカデミアに強い基盤を持つ企業であるため、研究機関や研究者との連携を重視しています。現場で得たデータや社会調査を基に、エビデンスに基づく新しい事業モデルを構築し、野生動物と人との共存に関する具体的な知見を提供するための活動を行っています。また、こうした取り組みが日本の野生動物管理の蓄積をアフリカの現場に再び流入させ、新しい学びの機会となることを目指しています。

今後の展望


「野生生物と社会」学会大会は、今後の野生動物管理や保全の新たな方向性を示す場として重要な役割を果たすことが期待されています。学会長である早稲田大学の岩井准教授は、特に日本とアフリカにおける野生動物との共存に向けた知見の交換を進めることで、各国のユニークな課題と解決策を理解する材料となることを強調しています。赤石氏も同様の認識を持っており、このセッションが知識共有の場としての機会となることを楽しみにしています。

今後の方向性や具体的な取り組みについては、12月21日の講演を通して詳細が公開される予定です。一般の参加者にとっても貴重な情報が得られる場となることでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社Wildlife Ventures
住所
東京都新宿区市谷田町2-17 八重洲市谷ビル10F
電話番号

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